第二十一話「父はどうしてる?」
「あちし、写真家になるために冒険してる、アーリャといいます。今日、ここ、ドメルワッカ民宿にたどり着きました。」
アーリャが簡単な自己紹介を終えると——
「感心しないな。こども一人で旅だと?親はなんて言ってる?」
勇者シグルドは呆れ返ったような口調で言った。
「え〜と、あちしの母が一流の写真家になるためには、世界中を旅して、感性を磨きなさい、って言うので、この旅が始まりました。母を悪く言わないでください。」
「ふんッ!それで、父親は?同じ意見なのか?」
「父は、え〜と、長い間、旅に出ていて、今どうしてるかわかりません。写真家です。」
(正確には連絡取れてるけど、不定期だからな……、話がややこしくなるから言わないでおこう)
「なら、その父と合流するのが一番じゃないのか?悪いが、オレらにはこどもを連れて旅をする趣味はないぞ?あらかじめ言っておくが」
「も、もちろん、そんなことは全く考えてません。ただ、戦士のバーハーさんのご厚意で、勇者さま一向のみなさんと面会させていただける、という事になりまして……」
シグルドは目をキッとさせて——
「バーハー!」
睨まれたバーハーは動揺して——
「へへ、いいじゃね〜か」
すると、部屋の奥の最新式〝テレビジョン〟スクリーンに、何気なくニュースが流れた——
“世界的に有名な写真家、ぺドス・コッポラがキジマ共和国とサーニャ民国の内戦の取材中に流れ弾に当たり、三年前に亡くなっていた事が分かりました——”
アーリャは激震して——
「ええ!?お父さん!三年前!嘘だ!!」
勇者シグルドは——
「何?お前の父親なのか?ぺドス・コッポラって言ったら、世界一の写真家じゃないか!」
アーリャは泣きじゃくって——
「嘘だ嘘だ嘘だ!だってあちし、最近まで連絡取ってたんだもん!この電子カメラで!」
勇者一向は——
「で、電子カメラ?」




