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第二話「初チェキ」

ギャラン・テカ・シグマ共和国を出たアーリャ。


アーリャは、出かける前のことを少し思い出していた—


「い〜い?アーリャ。よく聞くんだよ。とにかく目の前の景色を楽しむの。それしか無いわ。あんたがこれから旅するルートはその地図に書いてある。必ずしもその通りに進めってわけでも無いけれど、より、綺麗な物をあんたが見れる、と思って、私が書いたルートよ。参考にしてちょうだい。」


「お母さん、旅の途中でペドスお父さんに会うこともあるかな?」


——そう、アーリャの父、ペドスは写真家であり、世界中を旅している。アーリャは一年前に会って以来、ずっと会っていない——


「会えるかもね…、でもあの人は本当に行き当たりばったりだから、どこでどんなカタチで出会えるかは保証できないね。意外とすぐ会えるかもしれないし、なかなか会えないかもしれない。私にはさっぱりだわ、ははっ」


——と、いったカタチで旅が始まった——


「えぇ〜と、このまま歩けば、・・・ウォルシュワ岬につくのか…。」


荒涼とした砂漠を旅するアーリャはテクテク、テクテク、とその小さな足を確かに一歩一歩動かした。


すると、サボテンの木陰から、鳥が一羽現れた。


「ちゅんちゅん」


青紫色の光沢を持った翼——


アーリャは一瞬でトリコになった。


「かわいい〜、あ!そだ。こんな時こそ写真、写真!」


アーリャは父ペドスが昔使っていた電子カメラを取り出し、画角を合わせた——


「パシャリッ!」


その電子カメラはチェキ、といって、その場ですぐに現像できる優れものだった。


「キュイーン」


「わ!出てきた出てきた!」


青紫の光沢の翼を持った鳥、アーリャは勝手に「ブルーぱーぷる」と名付けたが、見事、そのブルーぱーぷるの写真を綺麗に撮ることに成功したアーリャだった。


「綺麗〜、あちし、帰ったら絶対お母さんに自慢しよ。旅の途中で出会えたらお父さんにも!」


まず、旅の記念すべき一枚目の“たからもの”を手に入れたアーリャはルンルン気分でウォルシュワ岬を目指した——

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