第十四話「いきさつ」
カニ店主が料理を差し出した。
「ほいカニ、イカのマヨネーズ仕立てのお造り、一丁あがりカニ!」
アーリャは感激した。
「わああ〜〜、凄い、いい匂い、イカもぴかぴかで新鮮そう!いっただきま〜す!!」
自信有り気な店主の顔。
そして——
「わああ〜〜、おいしい!新鮮なイカのうま味をマヨネーズが引き出してる!幸せ。」
店主は——
「だろカニ?今回はお嬢ちゃんのために愛情を込めに込めたカニからな!料理に大事なのはソウル、カニ!!愛情カニよ!」
アーリャは、
(あ、そだ。全部食べおわる前に、料理の写真撮っとこ〜〜っと!」
「パシャッ」
「よ〜し、よく撮れた。なんかに使えたらいいなあ〜」
そしてそのカニ店主の愛情がこもったイカ料理をたいらげたアーリャは、好奇心から質問をした。
「あのお〜、さっき村人のひとが私のことをカニを食べに来た野蛮な人間って勘違いして警戒してきたんですけど、この村にそんな野蛮な人間が来ることなんてあるんですか?ちなみに私は潔白です!」
店主は難しそうな顔をして答えた——
「もう何年か前か忘れたカニが、勇者や剣士や魔法使いを引き連れた一団がこの村に来たことがあったカニ。そして……、言うのも嫌だがカニ、やつらは問答無用にわしらカニ族を一網打尽にして、何匹かのカニ族を殺して回ったカニ……。案の定、やつらはその殺したカニたちを焼いて食べて帰ったカニ。むごいことするカニ……、それ以来、我らカニ族は人間を警戒してるカニ。分かったカニか?」
するとアーリャは——
「そんなら、あちしが、もしこの村にそんな残酷な連中が来たなら、いつだって飛んでって、助けてあげる!あちし、一度立ち寄った場所には一瞬で行けるんだ。訳あって……。安心して。」
カニ店主はなんとなくあしらって、
「そんな小さいのに無用な争いはやめときなカニ。これは大人たちの問題カニ。」
アーリャは憤った——
「あちしはその“オトナ”になるために旅を始めたんだよ?なめないで」
店主は動揺して——
「そ、そうカニか…、そこまで言うなら相当自信があるとみえるカニ。何か根拠がカニ?」
「それは秘密。じゃおじさん、またカニね〜」
店主は呆然としていた。
そしてアーリャはお金を払って店を出た——
(不思議な子じゃったカニな〜。)




