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エッセイ

ホラー書きへの警告




 ホラーを投稿する際はジャンルとキーワードに留意してください。




 小説家になろうはジャンルのくくりが厳密ではないですし、そのジャンルからちょっと逸脱したようなものを投稿してもなにかペナルティがある訳ではありません。

 また、キーワードに重きを置かずに作品をさがして読むひとも居ます。


 ですが、ジャンルやキーワードは

 「読みたいもの」

 をさがす為だけではなく、

 「読みたくないもの」

 を除外する為にも利用されます。




 わたしはホラーが好きですし、ホラーを書いているひとは大体、ホラー好きだと思います。

 その全員がそうだとはいいませんが、おばけだとか幽霊だとか呪いだとかの話を読んでも平気、もしくはその時はこわくても後をひかない、というひとは多いのではないでしょうか。


 ホラーに限らず「なにかを愛好している」ひとは感覚が鈍っていることがあり得ます。


 あなたが「そんなにこわくないかな」と思っているそのホラー、普段ホラーを読まないひとにとっては「もの凄くこわいもの」かもしれません。

 ホラーが苦手なひとにとっては、あなたの書いたホラーは読んだ後に何日も、もしくは何週間も、或いは何ヶ月も、ひょっとしたら何年も、へたをしたら一生、頭の隅に残って気分を害するものになるかもしれないんです。




 二度目になりますが、ジャンルやキーワードは「読む為」ではなく「読まない為」にも利用されます。


 ホラー好きなひとがこわいものを自分からすすんで読んで、それからなにかをおそれるようになるとか、なにかをきらうというのは当人の勝手です。十割作者の責任とはいえません。


 ですが、ホラーを別ジャンルで投稿することで、そもそもホラーを読みたくないひとが間違って読んでしまったら?

 または、それが別ジャンルに相当する要件を備えていて(例えば、恋愛要素がある、異世界の話である、時代小説である、推理要素がある、などで)ホラー以外のジャンルで投稿する際に、キーワードに「ホラー」をいれていないことで、ホラーを苦手としているひとが読んでしまったら?


 ホラーとわかっていたら読まなかったであろうひとが、その作品を読む可能性はあるのです。


 ホラー好きがホラーを楽しく読む権利があるように、ホラー嫌いがホラーを読まない権利もあります。

 その為に、書き手さんはジャンルやキーワード、あらすじへの配慮を宜しくお願いいたします。

 棲み分けをしてお互いに気持ちよく読書しましょう。











 タイトルは注意をひく目的であえて強めの言葉をつかっています。変更の予定はありません。




 以下はこのエッセイを書いた経緯です。


 エッセイを濫読するのですが、一週間程前に「変なエッセイを読んで気分が悪くなった」という内容のエッセイを見付けました。


 その直後、「○作書いて疲れた」というようなエッセイを見付け、そのひとのほかの作品に興味を持ち、作者マイページへ飛ぶと、「代表作が決まった」という活動報告が。

 代表作はキーワードに「私小説」といれられたエッセイ。開いてみると、一番上にある文字があり、それを見ると呪われる、ある儀式をすれば救われる、それは他人にこの文字を見せることだ、というような内容を書いてありました。


 「いやなものを見た」と「さっきのエッセイで書かれてたのこれか!」と思い、そちらを確認しました(そちらのエッセイでは、もとエッセイをさがして読まないで、などの注意喚起がされていました。親切な忠告を無駄にしてしまいました)。


 エッセイジャンルに投稿された小説、所謂「ジャンル詐欺」かな、と思ったものの、文章には「実話」と書いてあり、なおかつ少々こちらをからかうような冷笑するような、お悔やみに近い文言もありました。

 また、活動報告で二回に渡り、「代表作が決まった」「おすすめはしないが、よければ作者を助けると思って読んでほしい」というように宣伝していました。


 例えばそれがホラージャンルで投稿されていたものなら、読むのはホラー好き、少なくともホラーを読むことに抵抗がないひとだけです。

 あらすじもしくは前書きで「読んだら呪われます」と書いてあればベターですが(商業で出版されている本とは違い、お金を払って読むものではない=面白そうなら割と簡単に手を伸ばしてしまう以上、ワンクッションは置くべきであると考えます)、ジャンルがホラーであればまだ理解できます。仮に「実話です」とあっても、そこまで気にはなりませんでした。

 ホラーというのは読者をこわがらせるのが目的ですから、実話でなくても実話という体で書くことはあるでしょう。作品として面白いとは思いませんでしたが「ジャンルが違う」とも思いませんでした。


 もしそれがエッセイジャンルであっても、当人が「実話であり、自分の所感を書いている」といえばわたしはなにもいえません。

 それが事実かどうかたしかめる術はないですし、例えばエッセイを書く場合に実際には数人の人物のことをひとりの人物のように書いたり、間を置いて起こった出来事を短い期間で起こったように書いたり、そういう脚色は誰でもしうることだからです。ジャンル詐欺とまではいいませんし、ホラージャンルで書けともいいません。

 ただしそれは、キーワードに「ホラー」をいれている場合です。

 キーワードに「ホラー」「オカルト」「呪い」「不幸の手紙」などがはいっていれば、それらのものをきらうひとはあの作品を読まないという選択をできました。




 評価者数=アクセス数ではありません。

 また、ホラー好きの感覚の「この程度」は、ホラーが苦手なひとにとっては「この程度」ではないんです。


 ネタとしては使い古されたもの、都市伝説でもよくある「この話を聴いたら何日以内に○○」です。

 あのエッセイを書いたひとは、「これを読んで本気でこわがるひとは居ないだろう」「こんなのは誰でも知っているようなフォーマットだ」「テンプレでちょっとおどかすくらい大丈夫」と考えたのかもしれません。

 ですが小説家になろうはホラー専門サイトではありません。ホラーを読まない、ホラーはきらい、というひとも沢山利用しています。というか、ホラーを普段読まない、苦手というひとのほうが多いんじゃないでしょうか(ジャンル別ランキングのポイント数などから推測)。

 そういうひと達、なかでも特にこわがりなひと達にとっては、「読んだら呪われる」は知らないテンプレで、本気でおそろしいものかもしれないのです。


 何度も書きますが、ジャンルやキーワードは「検索除外」の為にも用いられます。

 一般人では対応できない避けようのないものであるという設定の「呪い」「祟り」「霊障」などを扱うことがありうるホラー、心霊、オカルトなどの要素を含んだ作品は、それらをせめてキーワードにいれてください。ネタバレしろとはいえませんが、あなたが好きなホラーを苦手としているひとも居るということは考えてください。

 ホラー好きとしてお願いします。




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― 新着の感想 ―
[一言] こんにちは この内容だと、ジャンルやホラーの問題ではなく、脅迫、霊感商法に近い扱いになると思います。  ネットを調べても書いてありますが、不幸の手紙の類は、脅迫罪の判例もあるようですよ。  …
[良い点] ホラーは苦手です。 できれば前書きにもホラーであることを書いてくださると助かるかも。 お気に入りユーザーの新着から入った場合はジャンルやキーワードを未確認で読むこともあります。 ほのぼのと…
[良い点] ホラーではないですが、私も目に見えないものについてよく書いているので考えさせられるエッセイでした。 読ませていただきありがとうございました。 [一言] 呪いをばら撒くと、全部自分に返っ…
2023/01/08 19:58 退会済み
管理
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