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<第三十六話>兄妹ケンカ!?

「そうですか。単に『それだけの話』でしたか。


 これは失礼いたしました。」


 姫子は颯斗にそう言いながら、更に一歩颯斗の座っている方に近づいて行った。






「それでは、颯斗さん。



 あなたは、一時間位寝入ってしまって、頭がだるい状況でしたよね。

 そして今話して下さったように、深夜一時よりもっと遅い時刻にお風呂に入ったのですよね。




 そんな時刻に、そんな体調で、わざわざ一階まで降りて行ってお風呂に入ったのは、随分大変だったのではありませんか?」


 姫子が少し仰々しく颯斗に聞いてきた。








「あらっ!?


 そう言えばそうじゃない。




 すぐ遅い時間になると、眠くなっているから面倒くさがって『ああっ?今日はもういいよ。』って怖い声で言ってくるお兄ちゃんにしては、珍しく偉かったわね。」


 瑠璃も茶化すように颯斗に話しかけてきた。




「そんな事はない!


 瑠璃、俺は普段そんな事を言わないだろ。」


 颯斗が慌てて、大きな怒声で答えた。





「そんな事あるよ!




 こっちだって、いつもお母さんから次の人にちゃんと声を掛けなさいって言われて一応声を掛けているだけなのに、いきなり怖い声で言われるんだよ。


 薫さんだって、お兄ちゃんにそんな風に言われちゃう事が多いから、昨日だって遅い時刻のお兄ちゃんには声を掛けなかったんじゃないのかな?


 あのお兄ちゃんの言い方、声を掛けた人に対して、すっごく感じ悪いんだよ。


 そうだよねっ!薫さん。」


 颯斗の言い方にカチンと来た瑠璃が、負けないように大きな声で言い返してから、薫にも同意を求めるように彼女の方を見て言った。






「え、ええ・・・。




 あの・・・、確かに少しだけ思っていました。



 すみません、颯斗さん・・・。」


 薫が小さな声で瑠璃の話に同意していた。






()()()()。」


 瑠璃が颯斗の方を見て、勝ち誇るように言った。








「止めなさい、二人とも!



 すぐに頭に血が上ってしまうんだから。


 今だってそんなに怒り出す内容なんかじゃなかっただろう。





 そして今は、からかうような事を言う場でもない。


 二人とも、落ち着いて静かにしなさい。」


 美和が颯斗と瑠璃の二人の事をたしなめた。








「・・・ごめんなさい、お母さん。



 でも、お母さんはそう言うけれど、朝からずっとこんな緊張状態が続いているんだよ。




 もういい加減、疲れちゃったよ。






 ・・・それにさ、・・・颯斗になら、少し位こんな口きいたっていいじゃない。」


 瑠璃がしょんぼりとしながら小さな声で答えた。










「・・ごめん・・・、瑠璃。


 母さんも、本当にごめん・・・。」



 そんな小さくなってしまった瑠璃の態度を見た颯斗が、少し間を置いてから、小さな声で謝ってきた。






「ううん、私の方こそごめんね。



 やっぱり兄さんには、つい余計な事も言っちゃうんだよね。


 気安くって、話しやすい存在なんだろうな・・・。」



 瑠璃も颯斗にすぐに謝り返していた。



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