2/56

1.1：人気コンテンツは、キャラクターの関連性が育てる！

　人気キャラを生むコツを知るために、まずは先人に学びたいと思います。

　戦後から、コミック原作者として一線で活躍し、1977年より劇画村塾(※1)を開いて、数多くの人気クリエイターを育て続けてきた小池一夫氏は、（※２）

「漫画はキャラクターである。キャラが起ってれば、漫画はヒットする」(※３)

　と、ご自身が提唱されているキャラクター原論の中で、述べています。

　そして、こうとも、言及しています。

「キャラクターは一人では起きない」(※３)

　すなわち、「ライバル」「ヒロイン」「仲間」「家族」　「ラスボス」「守らなければならない対象」etc……　これらの引き立て役がいることで、主役は輝く。

　また、その反射を受けて、魅力的なわき役が育つ……。

　人気作品に育つような、キャラクターの誕生には、キャラクター同士の関連性が、不可欠だというのです。

　そして、このキャラクターの関連性を、ソーシャルゲームで初めて積極的に取り込み、大成功をおさめたのが、かのオバケＩＰ、『艦隊これくしょん（以下、艦これ）』でした。

（※１）　劇画村塾

　著名な卒業生に、『堀井雄二（ドラゴンクエスト）』、『さくまあきら（桃太郎電鉄）』、『高橋留美子（うる星やつら・犬夜叉）』、『原哲夫（北斗の拳）』、『板垣恵介（グラップラー刃牙）』、『椎橋寛（ぬらりひょんの孫）』、『澤井啓夫（ボボボーボ・ボーボボ）』など他、多数（敬称略）

（※２）　小池一夫先生は、2019年４月17日にご逝去されました。故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

（※３）　小池一夫のキャラクター新論　７Ｐ、48Ｐ