決戦!VS国際テロ集団(6)対アラン
「ボルコフ、どけ!」
アランは、ボルコフをはらうように、前に進み出た。
ボルコフは、それが気に入らない。
「うるせえ!俺より前に出ようって、馬鹿にしてんのか!」
そのボルコフをジャンがおさえた。
「よせ、ここで喧嘩している場合でない」
「アランがあの子供を倒せば済むだけのこと」
「ただ、結果がどうなろうと、俺たちに勝ち目はないが」
ジャンに言われて、ボルコフは事態を再び理解した。
何しろ、目の前には鬼神と言われた潮崎師匠、そして一目で恐ろしい強さがわかる霧冬とかと言う老人が立つ。
そして、その後ろには総勢50人以上、いや、もう少し増えた銃を持った兵士が自分たちを狙っている。
華音は潮崎師匠と柳生霧冬を見た。
「このお相撲さんみたいな人は?どの程度に?」
「体重は150キロぐらい?それでいて筋肉もあって、動きも速そう」
潮崎師匠は、頭を掻いた。
「血を少々程度で、後は好きに」
柳生霧冬
「おい!華音、身動き出来んように」
華音は、二人の師匠に、面倒そうな顔。
「・・・ったく、要求ばかりの、じいさんたち」
それでも、全く自然体、構えも何も取らない。
しかし、アランは、それが気いらなかった。
「この小僧!」
「首を掴んで捻り殺してやる!」
ブツブツと言いながら、その目に殺気が籠る。
ジャンは、そのアランの顔を見て、慌てた。
「おい!よせ!その瞬間に俺たちまで一斉射撃で殺される」
ボルコフも身構えた。
「アランは怒ると、死ぬまで戦い続ける狂戦士だ」
「つまり、あのガキが死ぬまで戦う」
華音は、とうとうアランに声をかけた。
「どうするの?怖い顔しているだけ?」
「喧嘩したいの?その怖い顔って生まれつき?」
その嘲りと余裕に、ついにアランも切れた。
「このガキ!殺してやる!」と叫びながら、華音に向かって身体ごと、ぶちかまそうと突進。
ボルコフがうめいた。
「かつてのトルコ最強軍団末裔イニチェリのショルダータックル」
「とにかく速く、強力、まともにぶつかれば・・・」
しかし、ジャンは下を向いた。
「だめだ、アランも終わりだ」
次の瞬間だった。
「ダン!・・・バリ!」
甲板に大音量が響いた。
アランは腹ばいになり、その背中に華音が乗り、アランの右腕と右手関節を極めている。
柳生隆がため息をつく。
「華音はアランのショルダータックルが当たる寸前に半歩足を開いてかわして、アランに足をかけて倒した」
「アランは前のめり、顔から甲板に激突」
「華音は、その勢いで、瞬時に右腕と右関節を極めた」
潮崎師匠は、また頭を掻いた。
「アランのタックルの勢いが凄いから、倒れるのも、甲板に激突する衝撃も強い」
柳生霧冬は、アランの右腕を見た。
「ああ、肩関節と肘は外れとる、甲板に倒れ込む力を利用したか」
「手首の関節も割ったかな、あれは華音の握力」」
「それと、華音は、ついでに肩甲骨に膝を落として砕いとる、あれじゃあ狂戦士も戦えん」
ボルコフは、あまりの凄まじさに、身体を震わせている。




