表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
421/500

墨田川クルーズ、浜離宮に。

相当の満腹状態で吾妻橋から水上バスに乗った女性陣は、船が動き始めると、デッキでまた大騒ぎ。


「あらーーー!ゴージャス!」

「墨田川って広いねえ」

「ここから街を見上げると、不思議にかっこよく見える」

「風が気持ちがいい」

「いろんな橋があって、それぞれに町の名前があるんだ」

「下町クルーズみたい」

「あれが佃大橋?」

「そういえば、佃煮ともんじゃ焼きの町でしょ?」

「また、食べたくなったの?」

「うん、だってワクワクするもの!」


さて、華音は、そんな大騒ぎには加わらない。

というよりは、「ガールズトーク」に、全くついていけない。

椅子席に座り、あちこち眺めては、ぼんやりとしている。


その華音に、瞳が寄りそう。

「華音君、ありがとう」

華音の顔は、赤くなる。

「そんなお礼など」

瞳は、そんな華音が可愛い。

「照れないで、本音だから」

華音はデッキで大騒ぎしているお姉さまたちを気にした。

「お姉さまたちに、また言われるよ」

瞳は首を横に振る。

「気にしないもの、今さら」

華音も、ようやく微笑んだ。

「今度は二人きりがいいな」

すると瞳が真っ赤。

「うん、どこでも・・・」


しかし、そんな素敵な雰囲気も、浜離宮に到着して、一旦停止。

全員でゾロゾロ歩く中、他のお姉さまたちから、追及を受ける。


志田真由美

「瞳、途中で華音君と何の話?」

佐藤美紀

「抜け駆け禁止条例を忘れたの?」

シルビア

「でも、華音と瞳ちゃんだから、超健全に決まってる」

春香

「そやな、お子ちゃまトーク、お花がきれいとか」

エレーナ

「綿菓子とか似合いそう、この二人」


ただ、そんな追及も、華音と瞳のピッタリ寄り添い歩きには、通じなかった。

とにかく、ニコニコ、柳に風と吹き流し、銀座の街に向かって歩いて行く。


そして、それを見たお姉さまたちは、お手上げの状態。

長谷川直美

「なんか、悔しいけれど、お似合いだ」

花井芳香

「邪魔したいけれど、熱々オーラが」

佐藤美紀

「絵になるカップルだね、見ていて可愛い」

志田真由美

「それは華音君と瞳のクラスの人も、みんな言っている」


シルビアと春香は、「まあ、そんなところでしょ」と納得しているけれど、エレーナは微妙。

「うーん・・・華音君を射止めたいけど」

「年上過ぎかなあ」

「アピールが不足しているかな」

「でも、邪魔するにしても、瞳ちゃんも可愛いから」

「バトルになって華音君を苦しめても」


そんな状態で歩く一行の前に、銀座の街が見え始めている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ