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女子生徒同士の共同作業

さて、女子生徒たちは、第四巻の連作二十四首を受け持つ。

シルビアと春香の学園の古代史研究会の部長鈴村律が司会。

「この二十四首は、恋愛の初期段階から、最後の別れの時期まで」

「順を追って、流れて行くと言うのか、掲載されています」


華音の学園の文化研究会部長の長谷川直美が補足する。

「鈴村部長と、いろんな研究者の分類方法を調べましたけれど」

「下燃えの思慕が初めの五首」

「次に、恋の燃え盛る炎の時期が、十首」

「そして、燃え残る思いが六首」

「最後に自嘲と哀しみが三首」

「そんな分類はいかがでしょうか」


その提案に、女子生徒たちの目が輝いた。


「ほー・・・さすが部長さん」

「それは・・・切ないけれど・・・いいね」

「まさか、下級生が恋の初めの時期で、三年生が失恋の時期って無いよね」

「いや・・・それはだめ、却下!」


と、様々な反応があるけれど、概ね、賛成の様子。


その様子を見て、二人の部長が話を進める。


鈴村律

「とりあえず、全員が自分なりに訳して来たと思うので、それを提出してくれるかな」

長谷川直美

「とにかく二十四首もあるので、全員で大騒ぎしていると、作業が進まないから」


女子生徒は、それにも異論がない。

「それもそうだね」

「ある程度部長さん二人にまとめてもらって、たたき台を作ってもらいましょう」


そして、すぐに別の話が持ち上がり、議論は活発。


「で、私たちは?」

「ステージの飾りとか?」

「華音君の学園の舞台かな、すごく良かった」

「万葉集だから、平城京と明日香村かな」

「発表者の衣装は天平女性かなあ」

「あれ、着たいなあ、可愛いもの」

「で、華音君は?」

「華音君は堅物だから、制服って言うと思う」

「えーーー?マジ?あの公家衣装可愛かったもの」

「そういうことうを言うと、意地悪家持のモデルにする」

「あはは、それは可哀想」

「でも天平時代の官僚の衣装だよね」


シルビアと春香が話をまとめた。

シルビア

「華音の学園でも使ったけれど、華音のお祖父さんの会社が映画会社と深い関係があって、セットとか衣装を貸してくれる」

春香

「着付けは任せて、私は元が呉服屋だから」


そんな状態で、女子生徒も和気あいあい。


吉村学園長は笑顔。

「面白くなりそうですね」

河合学園長

「はい、学園史に残るイベントになります」

吉村学園長

「華音君は一年生、毎年に?」

河合学園長はにっこり。

「もちろん、それはお願いしたい」


そんな状態で、共同作業はその後も、すこぶる順調に進められることになった。


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