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華音は要人のSPを頼まれる。

華音たちが柳生ビルの寿司屋で江戸前のお寿司を食べていると、ヘリコプターでドローン退治を行った男性スタッフも入って来た。


柳生清

「華音君、お疲れ様、助かった」

華音は頭を下げる。

「いえ、ヘリコプター組も大変でしたね、お疲れ様です」

柳生隆

「全部でドローンが10、これから背後関係とか探るけれど、一歩出遅れていれば大惨事だった、華音君の念押しがなかったらと思うと、ゾッとする」

華音はほめられて、恥ずかしそうな顔。

「いえ、お寿司食べましょう、美味しいです」

その華音にシルビアが絡む。

「そやな、華音は海がない奈良育ち、新鮮な海魚は珍しいのかな」

春奈もまた絡む。

「柿の葉寿司ばかりやろ?」

華音は珍しくムッとする。

「それは数十年前の話、今は食べられます」

絡まれた華音を今西圭子が、ここぞとばかりフォローする。

「な、華音ちゃん、あんな意地悪小娘は無視や」

「うちとお風呂、うちと添い寝や、ゆっくり慰めてあげる」

エレーナは、それが気に入らない。

「いけません、圭子さん、それは私の役目です、何しろ許嫁候補なんですから」

「それより食べましょうよ、マジで美味しいです」

「ルーマニアではこんな美味しいお寿司食べられません」


寿司店の面々が、そんな収拾がつかない状態になっていると、松田明美が入って来た。

「私のお寿司残してあるでしょうね、自分たちだけで食べ尽くそうなどフラチな考えはいけません」

と、最初から徴発気味。


華音は、その松田明美をサッと手招き、自分の前に座らせる。

「大丈夫ですよ、目の前で握ってもらっています」

「そういう風にお願いしましたので」

松田明美は途端に気分を治す。

「あらーーー!華音ちゃん、やさしい・・・大好き」

勢いあまって華音の手を握ろうとするものの、華音はするりとかわす。

「この中トロメチャ美味しい」と、満面の笑顔を見せる。


残念そうな松田明美に今西圭子が皮肉。

「ほら、警察さん、華音ちゃんの手を握ろうとして逃げられる前に、まずはみんなにお礼では?」

「それをしないと食べさせてあげない」


松田明美も職務を持ち出されては仕方がなかった。

真面目に礼を述べる。

「本当に大事件になるところだった、みんな、ありがとう」

「事件の処理は粛々とさせていただきます」

「ヤンキー集団のほうは、程度の悪いガキがそのまま年を取ったような連中で、今は相当説諭されたり、暴行した奴らは逮捕」

「ドローンを操作していた男は、国際テロ組織に属している」

「今回は犯行を阻止できたけれど、今後はまだ不安がある」



そんな難しい話もあったけれど、華音は途中から柳生清と話をしている。

柳生清

「東京オリンピックの開会式には、かなりな要人が集まる」

華音も頷く。

「それは神経を使いますね、事務局は大変です」

柳生清

「それで、少し頼みたいことがある」

華音

「もしかして、警備スタッフとか?」

柳生清は頷いた。

「華音君は高校生、襲撃者からは若すぎてSPに見られない」

華音は、柳生清の意図を理解した。

「わかりました、対応をします、その際には全力で」

柳生清

「具体的なことは、今後連絡をするよ」

お姉さまたちが楽しく江戸前寿司を食べるなか、柳生清と華音は真面目な話を続けている。


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