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華音の実家は・・・華音はスマホを見て面倒そうな顔

文学研究会での話し合いは一旦終了、吉村学園長は学園長室に戻った。

その後、華音が珈琲を淹れ、雑談になった。


長谷川直美

「こっちから確実に行くのは、文学研究会の面々と、瞳ちゃん?」


華音は頷いて、泊まる場所などを説明する。

「瞳さんのお母様と僕の母が会社の同僚だったようですので、僕の実家に泊まります」

「文学研究会のみんなも僕の実家」

「それから、僕と一緒に住んでいるシルビアと春香、ルーマニアから来たエレーナも僕の実家」

「文化庁の今西圭子さんと警察庁の松田明美さんも同行します」

「この人たちも縁が深いけれど、奈良出身なので、それぞれの実家に泊まる予定」


顧問の田中蘭が、驚く文学研究会の面々に説明する。

「ご実家は、相当に広いお屋敷」

「部屋数も多いので、問題はありません」


華音は、少し照れた。

「昔からの家で、人を呼んで泊まらせることが好きな当主が多かったんです」

「和風だったけれど、最近、ホテル風に改築して・・・部屋数は30くらい」

「上手に部屋割りすれば100人ぐらいは泊まれます」

「大きなお風呂とか・・・えーっと・・・サウナも作ったって親父が言っていました」


その華音に2年生の花井芳香が質問。

「どうして、そんな大きいの?お家として大きすぎるって思うけれど」

華音は、また照れた顔。

「それが親父が学者で、いろんな学会の集まりを実家でやることが多くて、週の半分以上は全室埋まっています」


顧問の田中蘭は、クスっと笑う。

「みんな、心配ない、さっき華音君のお母さんとお話したの」

「そこで部屋の写真も送ってもらった」

「今、見せるよ」とタブレットを文学研究会の面々に見せる。


長谷川直美

「ふう・・・リッチな・・・広い部屋」

花井芳香

「冷蔵庫もある・・・高そうなアメニティ・・・」

3年生の佐藤美紀

「私の部屋より豪華、クローゼットも広い」

1年生の志田真由美

「カーペットがすごいなあ・・・ベルギーかな」

などと、文学研究会の面々は、満足の様子。


そんな話をしていると、文学研究会の部室のドアにノック音。

華音が、ドアを開けると、華音のクラスの萩原担任が入って来た。


萩原担任

「ねえ、私も行きたいんだけど、いいかな」

華音は、少し驚くけれど

「はい、部屋は余っていますので、問題はありません」

「先生が、ご都合がよろしければ」

などと、あっさりと受ける。


田中蘭が萩原担任に笑いかける。

「ご都合など・・・行きたくて仕方がないんでしょ?」


萩原担任も、素直に頷く。

「だってね、学園長に聞いたら面白そうだもの、研究テーマが」

「華音君のお父さまも、超有名な学者で、お話を伺いたいし」

「それは、学問を志すものとして、当たり前だもの」


そんな和やかな話が続く中、華音はスマホを見て、面倒そうな顔。

その華音の様子を察知した長谷川直美が、華音にそっと聞く。

「何かあったの?」


華音は、困ったような顔。

「佐々木あきさんって、奈良の学園の文学研究会で一緒だった人から」


長谷川直美が華音からスマホを奪い取ると、長谷川直美も途端に顔をしかめている。

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