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太極拳練習の後、陳氏宅にて中華粥をふるまわれる。

その陳に、井岡スタッフが、また何かを耳打ち。

陳の表情が面白そうに変わる。

「ますます、型を示したくなりました」


すると華音も笑う。

「横浜に通いたいとも思います」

「ただ、少し遠くて」


陳は、首を横に振る。

「いやいや、それは申し訳ありません」

「これほどの大恩あるお方、こちらから伺います」

「そうしないと、こちらの気がすみません」


その後、陳は華音に、太極拳の24の型を少し示し、華音はその真似をすることになった。


「まずは起勢、両腕を上げる時は力を入れません」

「次に、野馬分髪、馬のタテガミを分ける動き、両手の間にボールを抱えるような感じ、そのボールを回すように円形を保ちます」

「白鶴亮翅、鶴が羽を広げた動き、足を前に半歩出します。上体を前屈みにしない」


・・・・・・


華音が真似をしだすと、結局、女性たちも真似をしだす。


今西圭子

「内側から燃焼される体質改善とかって聞いたから」

松田明美

「もう少し、しなやかな体型になれるかも」

シルビア

「全ての関節は力を抜いて緩めるって言っている」

春香

「指先にまで神経を届けながら繰り返す?難しいかも」

エレーナ

「身体がホカホカしてきた、マジに」

「華音君は、実に器用だ、先生の動きに、そっくりになってきた」


そんな見よう見まねの太極拳練習も1時間ほど、女性たちはお腹がすいたようだ。

シルビアが華音に声をかけた。

「華音!朝ごはん!」

なんとも、直接的な言葉なので、全員に笑いが起きる。


すると陳が、また笑顔。

「それでは、中華粥などいかがでしょうか」

「仲良く練習した仲間として、楽しく食べましょう」


誰からも異論はなかった。

陳の自宅に案内され、自家製の中華粥を食べることになった。


華音は、陳にお礼を言う。

「本当にありがたいことです」

陳は、また笑う。

「いやいや、楽しい、それから大恩もあり、不思議なご縁もあります」

「教えたばかりの太極拳の型も、ほぼ完全にマスターしています」

「さすが、格闘の力は、素晴らしいものがあります」


シルビア

「とにかく格闘系は、好きみたいです、何でも」

春香

「それに比べて、女性扱いは苦手で下手で」

華音はキョトンとなる。

「・・・そうかな・・・うーん・・・」

その華音の肩を、陳が軽くたたく。

「それなら、女性に対する指導も必要ですかな」


華音は、首を傾げ、女性たちは全員、手でバツのポーズを取っている。



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