表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
308/500

少し変わったゴマ団子 藤原美里の母も華音に興味を持つ。

周氏が出してきたのは、一見普通のゴマ団子と、杏茶。


女性たちは首を傾げるけれど、華音はニコニコとしている。

華音「まず、食べてみないとね」と一口、そして杏茶を一口含み、またニコニコ。


その華音につられ、エレーナが一口、そして目をパチクリ。

「え・・・これ・・・初めて・・・」

「不思議・・・杏茶を飲むと、また雰囲気が変わる」


雨宮瞳も、すかさず食べて、納得。

「へえ・・・杏の甘酸っぱい餡なんだ」

「これは初めて」


他のお姉さまたちも、我慢出来なく、口に入れ始める。

シルビア

「そうか・・・ゴマ団子は少し重たいけれど、こうすると鮮烈になる」

春香

「そして杏茶で、全ての風味を更に活かす」

今西圭子

「普通の杏餡ではないなあ、何か細工してあるのかな」

松田明美

「うん、幸せな味だなあ、はつらつとした中国の美少女って感じ」


周氏は、そんな女性たちの表情に満足。

「ゴマ団子の皮、杏も、砂糖も、最高級品」

「餡の隠し味にブランデー」


華音は、まだニコニコしている。

「要点は、その調合割合ですよね、すごく神経を使って、皮も餡も作る」

「単にどこでも売っているゴマ団子と比べるなら、大間違い」

「こういうお菓子が、本物のお菓子と思うんです」


周氏は、華音に立ちあがり握手を求める。

「お祖父様と同じことを言いますね、お祖父様には本当にお世話になって」

「華音君とも、これから、末永く」

「味がわかる人は、大好き」

「料理の苦労を知る人も大好き」


華音は、うれしそうに握手に応えている。



さて、華音たちと別れて、横浜山手の大邸宅に帰った藤原美里は、まず、その母佳子に驚かれた。

「美里さん・・・眼鏡は?」


美里は、まだ不思議な顔。

「高校親善大使のもう一人の、三田華音君が治してくれた」

「背中の骨もずれているって、何かしてくれて、呼吸が本当に楽」


母佳子は、また驚く。

「本当に良く見えるの?」

「そういえば、姿勢もまっすぐだけど」


美里は笑う。

「そうなの、帰るときに眼鏡屋さんに寄って、視力検査をしてもらったら」

「両目とも、2.0で、全く乱視がありませんって、言われた」

「本当に、世の中が輝いて見える」


母佳子は尋ねた。

「いったい、どういう男の子なの?」

「官房長官と総理まで、推薦したようだけど」


美里は、夢見るような顔になり、すぐに残念そうな顔になる。

「とにかく、美少年、純朴で真面目、可愛らしい」

「もっとお話ししたかったんだけど」

「とても美しいお姉さま方に、がっちり守られている感じ」


母佳子は腕を組む。

「早いうちに、一度お礼をしないとねえ・・・」

「というか、私も、その可愛い子を見たくなった」

「楽しみが増えたかな」


どうやら、母佳子も、華音に興味を持ったようだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ