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萩原担任の変化と学園長の意味深なお願い

さて、ホームルームを終え、教員室に戻った萩原担任は、不思議な感覚に包まれている。

「どうしたのかなあ、足が温かい」

「全身がポカポカしている、暑いってことではなくて、温かい」

「冷え性なのになあ・・・」

「華音君と一緒に歩いて、教室に入って、ホームルームで紹介しただけなのに」


「・・・華音君も普通の自己紹介と挨拶をしただけだよね」

「うーん・・・」

「何かわからないけれど、ほんわかしている」

その萩原担任は、専門が歴史。年齢は24歳。名前は美香。

どちらかといえば、しっかり系、キリッとした美人。


その萩原美香が、ボンヤリしているのだから、周囲の教師も首を傾げる。

まず、隣に座る国語専門の田中蘭が、探りを入れた。

「ねえ、萩原先生、どうしちゃったの?」


萩原美香は、素直に答えるのみ。

「うーん・・・足が温かい」

「全身がポカポカしている」

「それで、ほんわかしている」


田中蘭は呆れた。

「それじゃあ、足湯状態なの?」

「何があったの?よくわからないでしょ?それじゃあ」


萩原美香は、ここでも素直。

「転校生がきて、三田華音君ね、彼をクラスまで連れて行って、挨拶と自己紹介をしてもらった」


田中蘭は、まだ不審顔。

「それは当たり前、転校生がクラスに入れば、挨拶と自己紹介するくらいが、当然でしょ?」


萩原美香がまた「うーん・・・」とうなっていると、内線が入った。

内線の相手は、吉村学園長だった。

「はい、萩原です」と内線を受けると、

吉村学園長

「萩原さん、学園長室までお越しください」

いつもの、超冷静な学園長の声である。


その萩原美香が、学園長室に入ると、やはり超冷静な学園長がソファに座るように、指示をする。


吉村学園長は、ゆっくりと話を始めた。

「萩原さん、今日から三田華音君をお願いすることになったけれど」


萩原

「はい・・・」


学園長は、少し微笑んだ。

「おそらく、いろんなことが発生すると思うの」

「といって、危険なことはない」

「一つ一つ、驚かないで、温かく見守って欲しいの」


萩原

「あの、学園長・・・意味がわかりませんが・・・」


学園長の目の色が、少し濃くなった。

「その発生の一つは・・・」

学園長は萩原の瞳をのぞいた。

「萩原さん、あなたの身体に何か変化はなかった?」


萩原はその学園長の言葉で、飛び上がるような衝撃。

「え・・・あ!はい!」

答えられたのは、それだけ。


学園長は、その萩原を見て、微笑む。

そして、数枚の書類を萩原に。

「ここに、三田華音君の、もう少し深い資料があるの」

「持ち出しは出来ないけれど、ここで・・・」


その資料を読みだした萩原美香の顔が、次第に紅潮していく。

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