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華音のお姉さま対抗策 朝はまた驚く

少しずつ密着の度合いを高めるお姉さまたちに抗して、華音は懸命に対抗策を考える。


「意識をしないことにする」

「あちこち触られても、気にしない」

「とにかく何も聞かない、というか、聞き流す」

「答えもしない、答えると数倍になって、何か言ってくる」

「目も開けない」

「とにかく脱力する」

「呼吸を整える」

「深く静かに呼吸をする」


そんなことを考えていたら、華音は眠くなってしまった。

眠くなりながら、思い出したことがあった。


「そういえば、霧冬先生の修行で」

「喧噪の中で眠る、音楽ガンガンの中で眠る」

「大滝のしぶきの中で眠る」

「あれと同じかなあ」

「熊と寝たこともあった」


相当な美女、美少女を「喧噪の中や熊と寝る修行」の変形と考えるのも、無粋な華音らしいけれど、華音は素直、結局、そのまま眠りに落ちてしまった。



ただ、それでは「おさまりがつかない」のが、お姉さまたち。


松田明美

「マジに、華音ちゃん寝ちゃった、悔しい」

今西圭子

「子供の頃から、寝るとなかなか起きない、単なるお人形となる」

シルビア

「ほんと、お子ちゃま、引っぱたいて起こす?」

春香

「それ何度もやったけれど、華音は不感症なので起きない」

エレーナはあきらめた。

「しかたない、せめて抱き枕にして寝ます、今夜は」

そして他のお姉さまたちに、了承を求めるけれど、なかなか進まない。


松田明美

「途中で交代して」

今西圭子

「順番にしようよ、それ」

シルビア

「華音は個人所有ではないから、共有」

春香

「共有の抱き枕にする」


最後の春香の言葉が決め手だった。

華音は無意識のまま、お姉さまたちの抱き枕と化し、一夜を過ごすことになったのである。



朝になったようだ。

小鳥の声が可愛らしく、華音の耳に響いてくる。


その華音は、目を開けて驚いた。


「え・・・何?」

「みんな・・・服・・・着ていない・・・」

「どうしたの?」


驚くのも仕方が無い。

お姉さまたちは、全裸のまま、華音に密着して寝息を立てている。

そして華音は気づいた。


「僕も・・・?」

「いつ?」

「それに・・・この手・・・何?」


華音の「とある部分」を、誰かの手がしっかりと握っているようだ。


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