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旧国鉄テロリスト集団の作戦変更と対応

旧国鉄系テロ集団の、特に精悍な顔立ちの男の表情が変わった。

「おかしい・・・メールが送れない・・・」

「何度送っても、画面が変わらない」

「ん?スマートウォッチがおかしいのか?」


その精悍な男の隣に立っていた黒縁の眼鏡をかけた男も、手に持ったタブレットの画面がおかしい。

「何故、画面が暗い?通信遮断?」

「ここのホテルに問題があるのか?」

タブレットにも、当局への警告メールを仕込んであったらしいけれど、画面が真っ暗なので、タップのしようがない。


精悍な顔立ちの男は、吉祥寺駅に残して来た見張りの男に連絡を取ろうと思った。

「メールが送れない以上は、仕方が無い」

「今、ここのホテルと悶着を起こしている時間はない」

「いきなり吉祥寺駅を炎上させよう」

「その後に政府追及声明を発しても、問題はない」


しかし、すぐにその顔が厳しくなる。

「何?コールもできない?」

「スマートウォッチに何の反応もない」

「連絡のしようがない」


タブレットを持っていた男が、スマートウォッチの男に、意を決したかのように助言。

「しかたない、ここのホテルで、騒ぎをまず起こそう」

「その騒ぎの中で、誰でも何人でも人質を取る」



スマートウォッチの男も、すぐに納得。

その手を高く上げ、ホテル内のテロリストたちに声をかける。

「おい!お前たち!一旦、俺の前に集まれ!」


テロリストたちが集まると、スマートウォッチの男が話しはじめる。

「現在、理由は不明であるけれど、吉祥寺駅に残して来た同士と連絡が取れない」

「おそらく、ここのホテルの通信設備に問題があるのか、警告メールも送れていない」

「したがって、まずはここから、我々の示威行為を始める」

「それぞれ武器を持ち、手当たり次第に人質を取れ、抵抗すれば打撃を加えてもかまわない」

「全ては、暴力主義革命の大義のためである」


タブレットを持った男が、補足する。

「あと、二分後、吉祥寺駅が炎上する予定だ」

「その二分後と同時に、我々の革命の実行が始まる」


その言葉で、集まったテロリストたち全員から、「おおっ」という声があがっている。



さて、テロリストたちの不穏な様子は、ホテルのロビーにいた一般の客にも不安を与えていた。


「とんでもないことが始まるの?」

「怖い人たち・・・逃げよう」

「吉祥寺駅炎上って言っていた」

「暴力主義革命?今の日本で?」

「・・・ゴチャゴチャ言わないで、逃げよう」


一般客たちは、次第にテロリスト集団から離れている。



根津ホテルマンは、一般客がテロリスト集団から離れたことと、テロリスト集団の集結を確認。

手に持ったリモコンに何らかの操作を行っていると、大型バイクがホテルのエントランスに停車した。


そして松田明美と華音が降りて来た。

松田明美は厳しい顔。

「こっちも準備完了」


華音は、テロリスト集団を凝視している。

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