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結局華音とお風呂に入りたいお姉さんたち

超老舗中華料理店からの出張料理は全て平らげ、少々談話の時間となった。


松田明美は、にっこりと笑い、華音に声をかける。

「なあ、華音ちゃん、今度な一緒に直に行きたいんや」

「今夜のメニューも美味しかったけどな、店に入って様々なメニューを選ぶのも楽しみや」


華音は、少し押され、ほぼ、生返事状態。

「え・・・あ・・・うん・・・」


すると今西圭子が、すぐに松田明美に「けん制」をいれる。

「華音ちゃん、イマイチみたいやで・・・」

「というより、明美、汗臭い、さっさと一人でお風呂入ったらどうなん?」

シルビアと春香も、珍しく今西圭子に同調する。

シルビア

「うんうん、それがいい、私たちは華音と待っているから、どうぞお先に」

春香

「あの大きなお風呂、一人で独占できるんやで・・・ええなあ・・・」


少し押されていた華音が、慎重にお姉さんたちに提案。

「一人ずつ、順番で、そのほうがゆっくりできるのでは?」


しかし、お姉さんたちは、全員、首を横に振る。

松田明美がまず抵抗。

他のお姉さんたちを見回して、

「私だけ、華音ちゃんと一緒に入っていない」

「それは、あまりにも不公平というもの」

「日本政府として、華音ちゃんを警護するという国家目的もある」

ここでも、「国家目的」を理由にした華音に迫る。


今西圭子は、少々呆れ顔。

「明美の強情は、対応が昔から面倒」

「まあ全員でいいよ、私もお風呂入りたくなってきた」


シルビアは、目がパッと輝いた。

「そういえば、明美ちゃんの胸にも、呪印あるよね、それを見たい」


春香もほぼ同じ。

「今さら恥ずかしいなんてありえん、私も最近は自信ある、見せっこしよう」


松田明美は、ドンと胸を張る。

「ふふん、見せてあげる、とびっきりよ、私の呪印も育ってる」


・・・結局、華音の慎重な提案は、お姉さんがたにより、呆気なく却下。

それでも、まだボソボソと抵抗を続ける。

「あのね、こういう話があるの」

「寺社への参拝と、温泉を含めたお風呂は単独行動が望ましいって」


今西圭子が、ムッとした顔。

「それ・・・何?嫌がるの?私たちとのお風呂」


松田明美、シルビア、春香も、怒り顔で見るので、華音はまたオズオズと説明を試みる。


「寺社参拝の場合は、その人本人と諸仏、諸神との対話が目的」

「他人に気を使っていれば、その目的に不純なものが入る」

「温泉とかの場合は、沈む時間が人それぞれに適した時間がある」

「長風呂が好きな人、長風呂になると心臓に負担が発生して危険な人」


と、一応は、「マトモな説明」になるけれど、お姉さんがたは、途中から聞いていない。

無言で、松田明美は、華音の左腕をゲット、今西圭子も無言で右腕をゲット。

シルビアは、厳しい。

「あのさ、能書きはいいの、呪文見せ合いしたいの!このノロマ!」

春香は、華音のお尻をパシン。

「華音は、お尻も見せなさい、これは厳命」


華音がゲンナリとしていると、立花管理人が顔を見せた。

立花管理人

「薬草風呂の準備ができましたので、全員でお入りになられてください」

「尚、浴衣も準備いたしました、それぞれの呪印のものをお召しになりますように」


華音は、結局抵抗空しく、薬草風呂に拉致連行されることになった。


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