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お姉さんたちのバトル、多難な女難のはじまり

別室の中の別室では、華音をはさんで今西圭子と松田明美が、険悪な状態。

松田明美

「ちょっと圭子!何で入って来るの?」

「私が華音ちゃんと話があるの、圭子は邪魔しないで」

今西圭子

「うるさい!明美が変なことをしないように見張るの」

松田明美

「変なことって何よ!あなたの方が変」

今西圭子

「変って何?何も変なことしていないわよ」

松田明美

「華音君の洋館に一緒に住むんでしょ?聞いたわよ」


今西圭子はフフンと笑う。

「当たり前でしょ、貴重な書籍の管理もあるんだから」

松田明美は、ムッとした顔。

「それは公私混同って言うの」

「無理やり押し掛けただけでしょ?圭子が」

そして華音に声をかける。

「ねえ、華音ちゃん、こんなのに押し掛けられて可哀そうに」


・・・華音は無言、怖ろしいので下をむくばかりになっている。


今西圭子は、またフフンと勝ち誇った顔。

「そんなことないわよねえ、華音ちゃん」

「素直に納得してもらったわよ、華音ちゃんには」

「ほんと、いい子ねえ、華音ちゃん、あんなに可愛かったのに・・・立派になって・・・」

今西圭子の言葉のニュアンスが変化している。


・・・華音は、ビクンと震えた。


松田明美が、「あっ!」と、今西圭子のニュアンスと華音の震えに反応した。

そして、かなりな怒り顔になった。

「圭子!まさか・・・すでに?」

「抜け駆けしたの?」


今西圭子は、ニンマリ。

「ふふ・・・いいお風呂だったよねえ、華音ちゃん」

「お布団の中も温かくてねえ・・・」


今度は、松田明美がテーブルをドンと叩く。

「圭子、それは犯罪!」

「未成年に対して無理やり?」


しかし圭子もさるもの、松田明美の言葉には乗らない。

「明美、タテマエなんてどうでもええやん」

「私らと華音ちゃんの関係に、タテマエなんてあらしまへん」

「それにな、華音ちゃんな、相変わらずメチャ、抱きごこちよかった」

「お肌がすべすべや」


明美は、「うっ!」と華音を見る。

そして、ついに本音の質問。

「圭子・・・お尻もそうなん?あのまま?」


華音は、二人の話題の「質」の変化を把握した。

そして、これは、相当危険な変化とも思う。


今西圭子の目がトロンとしてきた。

「うん、お尻の呪印は、メチャはっきりしとる」

「それでな、すべすべで色白、ええ形しとる」


松田明美の、喉がゴクリと鳴った。

「うーん・・・見たい」

そして圭子にまた質問。

「で・・・前は?」

圭子の顔が赤い。


今西圭子も、顔が赤くなった。

「・・・もうな・・・ご立派や・・・眼福やで」


華音は、頭を抱えて思った。

「こうなると松田明美さんも家に来る」

「一難去ってまた一難?」


しかし、この松田明美と今西圭子の別室での会話は、華音が思った「一難去ってまた一難」どころではなかった。

華音にとっては、「本格的に多難な女難」の始まりに過ぎなかったのである。

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