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立花管理人の配慮 柳生事務所の動き

ニンマリと登場した今西圭子は、ムッとするシルビアと春香はチラッと見ただけ、少し引き気味の華音の正面に立った。

そして、ますますニンマリと声をかける。

「ねえ、華音ちゃん、今夜ね、洋館に泊めて欲しいの」

「部屋は余っているしさ、書籍も心配だしさ」


華音は、引き気味ながらも、「書籍の心配」を言われると、なかなか断りづらい。

「うーん・・・いいかなあ・・・」


するとシルビアがまず文句。

「一階で寝てください」

春香も真顔で続く。

「華音は、私たちと寝ることになっているんです」


華音は「え?何?」との表情になるけれど、今西圭子は全く動じない。

「あのね、シルビアちゃんと春香ちゃん、それは問題があるの」

「三歳児ではないの、いつまでも三人で一緒に寝るってのは、よくない」


華音の顔も見る。

「華音ちゃんもね、そろそろ大人にならないと」

「15歳とはいえ、早すぎるということはない」

と、言いながら、少しずつすり寄っていく。


華音は、そこで思った。

「何か、超面倒、早すぎるってことはないって、意味不明」

「どうせ、シルビアも春香も文句を言い続ける」

「そうなると、話が進まない、ただ寝るだけのことで」

「でも、要するに大き目の部屋で、四人一緒の部屋でベッドを並べればいいかな」

「それで、途中で抜け出して、自分の部屋で眠ればいいや」


華音がそこまで思ったことを、察したらしい。

立花管理人が、再び洋館に戻って来た。

「華音様、一階の洋書が置いてあった部屋に四つベッドを並べます」

「全てお任せください」


華音は、立花管理人に感謝し、ホッとした。

「立花さん、助かりました」

立花管理人は、フッと笑う。

「いえいえ、ここで揉め事を起こしても、何のメリットもありません」


その様な経緯があり、結局四人は一つの部屋で眠ることになった。

多少、誰がどこのベッドに眠るかで、攻防戦があったけれど、今西圭子が知恵を出して、四つのベッドを全てくっつけて、一つにした。

今西圭子。

「いいよ、子供の頃と同じ、雑魚寝」

シルビア

「でも、圭子さん、華音にイタズラしないで」

春香

「私、イタズラしたい」

・・・・なかなか、まとまりのつかない女性たちを見て、華音は呆れ顔。


ただ、脱出も不可能だった。

逃げ出そうとすると、誰かの腕や脚が絡むし、文句も言われる。

今西圭子の豊胸に無理やり圧迫されることもあった。

ただ、華音も含め、全員が書籍整理作業で疲れていた。

そのため、ぐっすりと眠ってしまったのである。



さて、お屋敷の洋館では、そんな攻防戦が繰り広げられていたけれど、お屋敷の周囲では、柳生事務所の男性スタッフが作業を行っている。

柳生隆

「侵入者センサーは全て設置完了」

柳生清

「センサー連動でカメラが超精密動画、夜間でもクッキリ見えるな」

橋本スタッフ

「侵入センサーが感知した時点で、即、捕縛できるようにします」

高田スタッフ

「上部団体の調査と動向も監視体制ができました、構成員、事務所の車両、倉庫内にある武器に使用できる類のもの」

井岡スタッフ。

「上部団体の車が動けば、即時対応が可能です」


柳生隆は、満足そうな顔、そしてすぐに顔を厳しくして、松田スタッフに連絡を取っている。

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