作業終了後は、大感謝のねぎらい
午後の作業も、全くスムーズ、午後3時には全て分類、PC登録が終了した。
尚、書籍は、この洋館の部屋一つを専門書庫に改装するため、現時点では、分類配置のまま、大広間に置くこととなった。
華音が、作業を終えた全員に感謝の挨拶をする。
深く頭を下げ、
「皆さま、本日は僕の書籍の整理にご協力いただきまして、本当にありがとうございました」
「皆さまのご協力により、素晴らしい整理ができましたことを、心より感謝申し上げます」
と話すと、作業者全員から、自然に拍手。
華音は、恥ずかしいのか、その顔を赤らめている。
華音は、言葉を続けた。
「それでは、お約束の大風呂で、汗を流されてください」
「それから、本日お召しの服につきましても、当家にて責任を持ってお洗濯等させていただきます」
「そして、大風呂の後は、心ばかりではありますが、ディナーを準備してございます」
その言葉で、作業員全員の顔が、再び明るくなる。
シルビアと春香が、華音の両隣に立った。
シルビアは笑顔。
「皆さま、華音が、ただいま申した通り、大風呂に入っていただきます」
「尚、薬風呂となっております」
「筋肉疲労を改善する効果、疲労回復の効果がございます」
春香も笑顔。
「大風呂の後は、当家専属のアロマ師による、アロマオイルマッサージをお楽しみください」
「また、現在お召しの服につきましては、当家で洗濯から乾燥まで行いますので、大風呂から出られる際には、一旦、ここの屋敷の浴衣をお召しにて、ディナーをお楽しみください」
その説明を聞いている今西圭子はクスッと笑う。
「華音と、シルビア、春香が並んだだけでも、癒されるのに」
「薬湯にアロマオイルマッサージ・・・浴衣でディナー?」
「それも、このお屋敷のディナー・・・」
「さすが、立花管理人、キレキレだ」
また、萩原美香は、話の途中からウキウキ。
「いやーーー・・・華音君の担任になってよかった」
「超レア本を見ることができたし」
「薬湯にアロマオイルマッサージ?」
「お昼のビュッフェだって美食の極みなのに・・・ディナー?」
「期待しちゃうなあ」
瞳は、ドキドキしている。
「うー・・・よく見ると、みんなきれいな女の人ばかり」
「ちょっと恥ずかしいなあ」
いきなり、そんなためらいを見せる瞳の腕をシルビアと春香が組んだ。
シルビア
「瞳ちゃん、お風呂行こうよ!」
春香
「汗かいたでしょ?さっぱりしよう」
瞳は、真っ赤な顔。
「あ・・・はい・・・」
と言うばかり。
シルビアが、また笑う。
「自信もっていいよ、瞳ちゃん」
瞳が、意味がわからないでいると、春香がシルビアを補足する。
「あのね、華音が女の子を迎えに行ったのは、瞳ちゃんが初めてなの」
それを聞いていた萩原美香は、「へーーー・・・」と言う顔で瞳を見る。
しかし、瞳は、そんな状態ではない。
「わーーー・・・どうしよう・・・」
瞳は、お風呂に入る前から、ますます真っ赤な顔になっている。




