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昼食休憩は豪勢ビュッフェスタイル

書籍分類作業は、実に整然かつ円滑に進み、午前中で約8割程度が完了。


その時点で、立花管理人が全員に声をかけた。

「皆さま、予想以上に作業が進んでおります」

「この屋敷の管理人として、心より御礼申し上げます」


立花管理人は、ここで少し間を置いて、窓の外を一瞬眺めて、言葉を続けた。

「本日は、大変、お天気もよいことですので、この洋館の前の芝生広場に、昼食場所をご用意してあります」

「少々、簡単なものではございますが、芝生広場に、移動をお願いいたします」


華音も、明るい声で全員に声をかける。

「皆さま、ありがとうございます」

「それでは、外の芝生広場に」


シルビアと春香も、さっと手招きをして、全員を芝生広場に誘導する。



さて、洋館の前の芝生広場には、真っ白、大きな木製のテーブルと、実に座りやすそうな年代物の木製の椅子。

その周囲を、様々なビュッフェ料理が並んでいる。


華音があらためて、全員に声をかけ、昼食がはじまった。

「今回のお昼は、外でのビュッフェスタイルといたしました」

「お好きなものを、お選びになってください」


さて、担任の萩原美香と雨宮瞳は、そのビュッフェ料理の列を見て、大興奮。

萩原美香

「すっごい、トロトロのビーフストロガノフ」

「アンチョビのパスタ大好き」


雨宮瞳

「先生、これ・・・トリュフのサラダ!」

「カレードリアもある!これ大好き!」


萩原美香

「うわ!このスープはフカヒレ?」

「ここは、中華が並んでいる、海老蒸し餃子かなあ、いい香り」

「あ!中華粥もある」

雨宮瞳

「あーーーステーキ!お肉が厚くて、柔らかそう!」

「他にも美味しそうなのが、20種類くらいある!」


華音は、笑顔で、そんな二人に近寄った。

「好きなだけ、召し上がってください」


萩原美香は、うれしくてたまらない。

「わーーー!華音君!ありがとうはこっちだよ」

「あんな貴重な本を見るだけでも、幸せなのに、こんなに美味しい料理」

そして恥ずかしそうな顔。

「体重増えちゃいそう」


雨宮瞳も、にっこり、そして華音との同席を願う。

「きついけど、すごく楽しい仕事」

「一緒に並んで食べようよ、華音君」


華音も、うれしそう。

「そうですね、同じクラスで、様々なご縁もあるので」

「萩原先生と僕と雨宮さんで並びましょう」


華音、萩原美香、雨宮瞳がそんな話をしていると、今西圭子が寄ってきた。

今西圭子

「ねえ、華音君、全て作業が終わったら、少しお話があるんだけど」

華音は、「はい」と頷いて今西圭子の顔をじっと見る。


今西圭子は、真面目な顔。

「とにかく超レア本が多いの」

「もし、火災とか盗難に遭えば、日本文化も含めて相当な損失」

「その対策を練りたいの」


華音が立花管理人を探して見ていると、既に察しているらしい。

立花管理人も、真顔で歩いてくる。

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