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転校生三田華音

9月1日、東京杉並にある私立名門学園の1年A組の女子生徒たちは、朝のホームルームを前に、いつになくざわついている。


「ねえ、今日からこのクラスに転校生が来るみたい」

「え?どこから?」

「わからないけれど・・・」

「チラッと見たよ、男の子だった」

「ゴツイ感じ?ガキンチョ?」

「うーん・・・可愛いって・・・いうより不思議」

「意味わかんないって・・・それじゃ」

「可愛いことは可愛い、でも、美人って感じかなあ」

「男の美人?」

「うーん・・・不思議に整っているって感じ」

「超冷静って感じかも」

まずは容姿を見かけた女子学生が騒いでいる。


男子学生たちは、あまり関心がないようだ。

「君達、うるさい」

「朝の予習の邪魔になる」

「顔がよければ成績があがるわけではないだろう」


男子学生の中には、それでも、少々、疑問や意見を持つ者もいる。

「それにしても、何で転校してくるの?」

「それは全国に系列の学園はあるけれど」

「成績良かったらライバルが増えるなあ」

「何の部活に入るのかなあ、部活で進学を狙う人もいるしさ」

「ああ、系列の大学なら、楽だよね」


・・・・・・・


さて、様々な話でざわついていた生徒たちは、廊下を歩く二人の足音、つまり女性担任萩原美香と「転校生」の足音を聞きつけた瞬間、口を閉じ、静かになった。


そして、予想通り、女性担任の萩原美香と「転入生」の男子が、教室の扉を開け、入って来た。


「起立!」

「礼!おはようございます!」

「着席!」

いつものホームルーム通り、クラス委員長にして、テニス部の雨宮瞳がキビキビと号令をかけ、全員が着席をする。

そして朝のホームルームが始まった。


萩原担任が、教壇の中央に立ち、話しはじめる。


「はい、皆様、夏休みを終え、本日から二学期となります」

「そして、この二学期も前期と同様に、勉学と部活などに、しっかりと取り組むよう、期待しております」


萩原担任は、そこで一呼吸。


「それから、本日より、この学園、そしてこのクラスに、一人の転校生を迎えることになりました」

「三田華音君といいます」

萩原担任は、そこまで話をして、転校生「三田華音」に目で合図。

そして、萩原担任は、教壇の中央を開けた。


「三田華音」も、頷き教壇の中央に立った。

挨拶、自己紹介を始めるようだ。

萩原担任を含めて、クラス全員の注目が、三田華音に寄せられている。


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