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プロローグ
あなたは、このような話を知っているだろうか?
それは、ある数学者が知人の少女のために書いたお話。
「不思議の国のアリス」
それは、ある少女アリスが、白うさぎを追いかけて、不思議なワンダーランドを旅するお話。
この話には、続編がある。
「鏡の国のアリス」
不思議の国を冒険したアリスが、鏡の世界に入り、自分がチェスの駒となり、鏡の世界を旅をするお話である。
これらは、すべて夢という形で終わっている。
だが、この世界には、一度行ったら決して戻れない所があると言われている。
それは「偽りの国」である。
そこは、不思議の国や、鏡の国とは、似ても似つかない所。
本来混ざり合っては、いけない世界が混ざり合ってしまった結果、生まれた世界だという。
一度行ってしまったら決して戻れないのに、何故このようなことが、世の中に出回っているのかは、わからない。
だが一つだけわかることがある。
その世界には何があっても言ってはいけないと。