猫大長老インタビュー!
これからもけっこう登場するので
かつて猫大長老は語っていた。
「人は皆心臓を持っているが、心を持たない者もいる。ワシは猫だけどね。」と。
各地に散らばる長老を束ねているだけのことはある。さすがだ。しかし、なぜ猫でありながら人のことを語ったのか。そこを聞いてみよう。
ここにいる猫が、かの有名な猫大長老である。今年で640歳だそうだ。
早速さっきのことを聞いてみた。すると、すぐに答えてくれた。
「140歳まで人間だったんだよ」
うーん、当たり前といえば当たり前なのかな。喋る猫なんていないもんね。
それから500年ずっと猫なのかな。聞いてみた。
「そうだね。ずっと猫だったよ。それから世界中を旅したんだ。」
世界中か........。確かに、500年あれば歩いて世界一周出来そうだな。640年も生きてたら面白い体験も山ほどあるんだろうなぁ。
「面白い体験ねぇ、、適当でよければ」
あまり乗り気じゃない感じ?
「この前電柱にオシッコをする犬を注意したんだけどね、逆にこっちが怒られちゃったの。『人間に合わせる理由なんてないだろ!』って。そうだよな.......そんなところに電柱を建てる方が悪いんだよな」
うわ.........つまらない........。でも、こっちから聞いておいて、「もういいです」なんて言えないし........。
「この間ね、モトック村の長老がね、一緒にムカデを食べてる時に面白いことしてたの。食べる前にムカデの足をちぎって恋占いしてたの。対になってるから答えは分かってるはずなのにねー!」
んー........。モトック村なんて村が日本にあるのか。
「640年も生きてるとね、殺し合いも何度も見るんだよ。」
え、殺し合い?
「人って簡単に死んじゃうんだよ」
我々は人じゃないんですが........
「兵器や凶器を使わなくても、言葉だけでも人は殺せるんだ」
え!人間すげえ!!
「人の命は重いんだ。という人がいるが、私は逆だと思うんだ。人の命はとても軽い、だからこそ大事に扱わなきゃいけないんだ。」
人間なんてどうでもいいじゃないか。やつらは自分たちのことしか考えてないんだし。もっと我々を大事にしろっての!!
やっぱり人として生まれたから人間側なのかな、大長老様は。さっきから人間の話ばかりしてるし。不愉快だからもう帰ろ........。