聖剣アポカリプス
とある村
「アレク、これはどこに運べばいいんだ?」
「父さん、それはあの台の上に置いてくれ」
「あいよ…しかし、いきなり騎士様が来るとはな…」
「本当だぜ…」
「何の用だろうな」
「さぁ?お偉い様の考えることはわかんねぇな」
この村は慌ただしく準備をしていた
何の準備かと言うと今日の朝急に城から鳩が届いた
内容は…
「昼前にそちらの村に我が騎士がつく」
「内容は騎士から話を聞いてくれ」
とのことだった
っとそういえば、俺の紹介がまだだったな
俺の名前はアレク
歳は多分20くらい
俺と父さんは血が繋がっていない
俺は村の前に捨てられていたらしい
父さんは俺を拾ってくれて家に置いてくれた
そして、アレクって名前をくれた
俺は、名前に住む場所をくれた父さんに感謝している
だから、俺はそれからは父さんの仕事を手伝っている
そして、今は手紙にも書いてあったように騎士様が来るということなのでその準備をしている
「来た!」
高台の方から声が聞こえた
「騎士団がきたぞ!」
その声を聞き俺は慌てた
「父さん!やべえぞ」
「あぁ!」
慌てて俺と父さんは残りの準備を終えた
終えたと同時に村の門が開いた
そこからは旗を掲げながら馬に乗りゆっくりと入ってくる騎士団がいた
その騎士団がアレクの横を通り過ぎていたら
アレクは先頭の人と目が合った
「!」
「?」
先頭の人はアレクを見て驚いていた
それを見たアレクはどうしたんだと思った
そして、騎士団はアレク達が準備したところまでくると馬を降り台に上がった
「私は第一騎士団団長ドリス=ルージュ」
村人たちは名前を聞くとざわざわしはじめた
「まさか、ドリス様が直々にくるとは…」
「何か大事なのか?」
村人たちは不安に駆られていたら、騎士団長が口を開いた
「急な訪問すまない」
「訪問の内容なのだが…」
「私は20年位前に魔王討伐の任についていた」
「そこで、私を含めた勇者たちは辛くも魔王の封印に成功した」
「そこまでは皆に説明したが…」
「これには続きがあった」
「討伐は成功した…しかし、魔王は封印する前に一言言った…光がある限り闇は産まれると」
「そして、魔王は封印した」
「しかし、魔王との戦いは熾烈な戦いだった」
「あるものは、腕が無くなり」
「また、ある時ものは足が無くなった」
「しかし、1番酷かったのは勇者だった」
「勇者は自分を犠牲に魔王を封印した」
「最後、魔王が封印された瞬間に光が放たれ目を開けたら剣だけが落ちていた」
「勇者を犠牲に魔王は確かに封印されたが、その封印は50年持つ予定だった」
「しかし、今魔王の封印が解け始めている」
「それを知った我が王は次なる勇者を探すべく私に命じた」
「勇者はこの世界でたった一人の存在」
「勇者が死ぬ時その時に産まれた子供に転生する」
「しかし、前世の記憶は忘れる」
「だから、この剣…アポカリプスを使って勇者を探す」
「この剣は勇者だけが抜けるとされている」
「だから、私は20歳の人達に1人1人抜けるか試してもらっている」
それだけ言うとドリスは村人たちを見渡した
「この中で20歳の者はいるか?」
ドリスがそう聞くと村人の1人は
「20歳の者はいません」
「…ふむ。この村は外れか…」
ドリスは1人も居ないことで落胆していた
「仕方がない…他の「伝令!」
「…!?どうした!」
「村の南側から魔物の大群が!」
「数は!?」
「およそ300!」
「何!?」
「中には大型の魔物もいるとの事」
「なんという事だ…」
「今すぐに南側で隊列を組め」
「はっ!」
ドリスは話を終えるとこっちを向き
「村人たちは北側に移動してくれ」
一言言うと南側に走って行った
取り残された俺たちはどうすればいいのかわからずオロオロしていた
その時、アレクが口を開いた
「北側の教会の中移動しよう」
アレクが提案すると、みんなはそうだなっと言って向かった
教会の中に入り扉は開かない様に固定すると少しして
ドッ!
何かが爆発する音が聞こえた
そこからは、聞こえるたびに音が近づいてきた
「何か近づいきてないか?」
村人の誰かが呟いた
みんな怖いのか端っこで小さくなって震えていた
そしつ、最悪な事態が起きた
ドン!
何者かによって教会の扉が破壊された
その何者かは
「っひ!」
飛ばされてきた者の近くにいた女性は悲鳴をあげた
飛ばされてきた者…それは騎士団の兵士だった
無残にも、首は無く身体だけだった
アレクは入り口をみた
そこには1人の男が立っていた
「おやおや…」
「ここにも居ましたか」
「ふむふむ」
「それでは、1人ずつ殺していきましょうか」
男はそう言うと姿を消した
「キャァ!」
すると、後ろで悲鳴が聞こえた
アレクが後ろを見ると男は女性の頭を持っていた
「人は脆い…」
「やはり、人は絶滅すべきだ」
1人また1人と男は殺して行った
アレクは恐怖のあまり動けなかった
男はアレクの前に来た
「あなたは逃げないのですか?」
「あっ…あっ…」
男は動けないアレクに冷たい目で見て
「そうですか…それでは死になさい!」
「アレク!」
ザシュ!
何者かがアレクを突き飛ばした
「父さん!」
それは、アレクを拾ってくれ育ててくれた父さんだった
「父さん!父さん!」
「おやおや」
「ア…レ…ク…無事…か?」
「あぁ!ああ!」
「よ…かっ…た…」
そう言い残し父さんは息を引き取った
「…っ」
「涙ぐましいですねぇ」
「大丈夫ですよ」
「今すぐにあなたもこの男のところに行かせてあげますよ!」
男がアレク目がけて腕を振り下ろす
ガキン!
しかし、アレクには届かなかった
男の腕を止めたのはドリスだった
「貴様!何故生きている!」
「おやおや、懐かしい顔ですね」
「何故生きていると聞いている!」
ガキン! ドン?
ドリスは男を吹き飛ばすと周りを見渡した
そして、アレクに
「遅くなった…済まない…」
と言った
「ふふふふ…」
ドリスとアレクは声の先を見た
すると瓦礫の中から男が起き上がった
「老とは悲しいものですね」
「昔のあなたなら先ほどの攻撃で私は死んでいたでしょう…」
首を鳴らしながら男は近寄っていく
「っく!」
ドリスは顔を歪めてアレクに言った
「少し下がっていてくれ」
「はい…」
アレクはそう言うと父さんの亡骸を抱えて壁まで下がった
「いきますよ」
ガガガっ!
ドリスと男の攻防は目に見えなかった
気がついたら、壁が破壊され
気がついたら、テーブル、椅子が破壊された
少しすると2人の姿が見えた
「流石元剣聖やりますね」
「はぁ…はぁ…」
「しかし、これ以上情けない貴方を見るのは忍びないです」
「今楽にしましょう!」
「はぁ…はぁ…まだ終わらんよ」
「…貴様はここで殺す!」
ドリスから光出てきた
「それは…!」
「奥義…羅刹」
「血迷いましたか?」
「血迷っては無い」
「村人を殺した貴様を殺せるならそれでいい」
「光斬剣!」
ドリスから放たれた光は男目がけて向かった
アレクも眩しさのあまり目を閉じた
目を開けたアレクは目の前の惨状の目を疑った
教会の半分が消えてた
「ドリスさん!」
アレクは倒れているドリスに近寄った
「ドリスさん!」
「き、君は…?」
「アレクです」
「そ…うか…アレクくん…済まない」
「何故謝るのですか!?」
「俺は…君…達…を守っ…てあげれ…なかった」
「僕は!貴方のおかげで生きています!」
「あ…りが…とう」
「いやぁ…ヒヤヒヤしましたよ」
そう言って男は出てきた
「ほんの数秒早ければやられていましたね」
「片腕も…ホラ!無くなってしまいました」
「しかし、1本あれば弱った貴方を殺すことは出来ます」
「…っぐ!」
ドリスは剣を杖代わりに立ち上がった
「アレク…くん…これを…」
「これは…アポカリプス」
「それ…を…持って…逃げるんだ」
「でも!」
「あい…つは俺が…抑えておく」
「こ…こを…出たら…南側に…いくんだ」
「そ…して…そこに…いるアインと…いう男を探すんだ」
「そして…これを渡し…てくれ」
「…は…い」
アレクはアポカリプスを受け取り南側に向けて走って行った
「行かせませんよ」
「き…貴様は…と…おさない」
「はぁ…流石、そこまでは醜いですよ…」
「今、楽にしてあげますよ」
……
「はぁ…はあ…」
アレクは一心不乱に南側を目指していた
「もう少し…っ!」
「見え…た!」
アレクが喜んだ瞬間
「っぐ!」
急に首を掴まれた
「惜しかったですねぇ」
男が目の前にいた
「な、何で…お前が…お前は…ドリスさんが…」
「あの状態で私の相手が務まるはずがありません」
「残念でしたね」
「恨むなら人間に生まれたことを恨みなさい!」
アレクは覚悟をして目を閉じた
閉じた瞬間手に持っていたアポカリプスが光り出した
処女作なので色々誤字脱字あると思いますが暖かく見守ってください(^^)
出来れば感想もお願いいたします