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日照権  作者: みつる
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0,プロローグ(魔怖黒斗)

 この駄文は、作者の妄想が具現化したモノの為、説明不足・無理な設定などが多々見受けられると思います。ご注意ください

 また、色んな形の友情、繋がり、恋愛なども、書けたら書いていきたいので、そういったものを許せる、心の広い人のみどうぞ


黒斗こくと、ちょっと来て」と母さん。

「…何?」そう聞き返しながら母さんに近づく。本当は、聞き返さなくたって分かってる。またあの事だろう。思わずため息をつく。

「いい?あなたはみんなと何一つ変わらないの。違うのは、私の大切なただ一人の息子ってことだけ。だから、自分自身に誇りを持ちなさい。」幼い頃から引っ越しの度に言われ続けた言葉だ。


 苦手だ。あの頃を思い出させるような、いつもの明るさからはほど遠い真剣さも、静かな声も。この人は、わざわざ「みんなと何一つ変わらない」と言い聞かせる事が逆に、「俺がみんなとは違う事」を強調している事に気がついていないのだろう。

 だから俺は、黙って小さく頷く。わざわざ否定するほどの事でもないから。


 ”俺がみんなと違う事”

 1つは、俺は完全なギフテッドだということ。事実、生後一ヶ月でその能力を発揮して、知的分野と芸術分野は勿論のこと、精神運動性、知覚性、(ギフテッドには無関係だが)運動分野等で誰よりも秀でていた俺は、その能力を生かして、今現在存在する全ての資格を得ている。

 2つ目は、俺の立場。自分の持つ能力を生かして、貧乏だったこの魔怖まふ家を、今や世界的な大企業にまで急成長させた俺は、当然魔怖グループの若社長という責任を問われる立場にいる。

 3つ目は俺の過去。魔怖グループの為に、自分たちの為に、俺が誰にも言わずにいた俺の過去。

 これが、俺と他者との違いだ。この儀式をする度に知らしめられるこの異質の証。

ため息をつき、

いにしえ中学校か……」と転入先の中学校の名前を確認する。

 古中学校。自由な校風を特色としている、小中高大一貫の私立校だ。その校風を全身で表しているような理事長の顔を思い出す。

 そこには、新しい生活にどこか期待している自分が、いた。








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