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08.元婚約者候補、リズの危険

 今日はただお庭の散歩をしようとしていただけなのに……どうしてこんな……。


「メイリ、今日は何もないから昼食の後は庭でもお散歩するわ」

「かしこまりました」


 昼食も終わってさて、お散歩へという時だった。


「あの……リズベス様にお客様なのですが……」

「どうしたのメイリ、顔色悪いわよ」

「それが……リズベス様の婚約者候補だった方なのです」

「どうしてそんな人が来るの……」

「分かりません、ただお嬢様を出せと言われていまして。どうされますか?? 帰ってもらいましょうか??」

「いいわ、行くから。少しお庭でお話するわ」

「はい、では私も」

「メイリは来ないで。相手の神経を逆なでするかもしれないから、それにここは私の家だから大丈夫よ」

「では一応備えておきますので……」

「ええ、ありがとう」


 なんで、どうして、面倒臭い。会った事もないのに何の用があるっていうの。だってそんな人に会いに行くって文句の一つでも言ってやろうって感じなんじゃないかしら……。確か応接間に通しているって言っていたわね。


 ――コンコンコンッ


「失礼します。リズベス・ナイトハルトと申します、お待たせ致しました」

「シーザー・スマレスだ。もう婚約が決まるかと思っていたのに何なんだお前は」


 うわぁ、何この人。シリウスがいなくてもこんな男お断りよ。


「お庭を歩きながらお話しませんか??」

「フンッ、まあいいが」


 何様なんだコイツ……。


「この辺りが今とても綺麗に咲いていますの」

「へぇ、花なんて別に興味ないけど」


 駄目よ、リズ、殴っては駄目なのよ。

 シリウスやアルノルト王子と最近話しているから目が肥えた?? いや、そうでなくてもこんな人殴りたくもなるわ。性格ブス……あ、口に出そうになっちゃった!!


「花なんてどうでもいいから答えろ」

「何でしょう??」

「公爵んとこの令息と婚約したんだろう?? どうやって落とした」

「は……?? 落としたとかシリウス様に失礼なのでやめて下さい」

「その色気のない身体で誘ったのか??」


 なんて下劣な男。


「シリウス様に失礼な事は言わないで下さい」

「俺も伯爵家だ、お前には俺の方が釣り合っているとは思わないか」


 伯爵家でこの下品さ。どうやったらこんな男が……はぁ。


「あとシリウス様シリウス様うるさい」

「それは失礼しました。ただ、婚約者ですので、ところでスマレス様は何をしにこちらへ??」

「俺と婚約しろ」


 は?? 本当に何を言っているのかしら。頭が痛くなるわ、意味不明すぎて……。


「お断りしますわ」


 ニッコリ笑って答えるとスマレスの手が上がった、あ、殴られる……。ギュッと目を瞑ったらしばらくしてもその衝撃がこなくてソッと瞼を持ち上げると目の前に見慣れた背中。


「シリウス様!?」


 シリウスがスマレスの腕をしっかり掴んで睨みつけていた。


「俺の婚約者に何をするんだ」

「シリウス・フェレンツ様、この女はあなたを騙しているんですよ婚約者に相応しくありません。なので俺が貰ってやろうと思ったんですよ」

「俺の婚約者を女呼ばわりの上に侮辱……許さないぞ……」


 シリウス……やだ、かっこいい!! 一発くらいくらってやってもいいかな、なんて思っていたけれど……。それで気が済むのなら。


「大丈夫か、リズ」

「はい、シリウス様が助けてくれたからですわ。ありがとうございます」

「自分の家だからといって一人でこんな男に会うな、危ないだろう」

「すみません」

「はぁっ……良かった」


 へ、何……抱き締められている!!


「俺は諦めないからな」

「どうして色気もない私とそんなに婚約したいのですか?? 分かりません」

「リズ、俺には分かる……酷い事を言われたようだがそれは君の事が好きだからだ」

「え??」

「そ、そんな女好きじゃないです」

「君、子どもすぎるよ……好きな子に意地悪してしまうなんて」


 本当にそうならシリウスの言う通り、お子様すぎる……シリウスやアルノルトが大人な事もこの人の子どもっぽさを浮き彫りにしている。


「まさか……ですよね??」


 私が声を掛けると真っ赤になった下劣男は走り去ってしまった。


「あーははは……よく分かりませんが……とりあえずお茶でも用意しますわ」

「あ、ああ、突然来てしまってすまない。会いたく、なったんだ」

「シリウス様……」


 だーめー!! 助けてくれたり抱き締められたり会いたいとか言われたり、こんなの大好きになって当然なのよ!!


「私も会いたかったですわ。それに……助けていただいて、嬉しかったです」

「そう、か。それは良かった」

「あ、メイリを怒らないで下さいね?? 私が一人で行くって言ったので」

「そうだったのか。分かった、でもこれからは気を付けてくれよ」

「もちろんです、怖い人もいるもんですね」

「そうだ、それにリズは可愛いんだから」


 もう駄目ですわー。その顔で何を言っているの?? え?? アイツと同じ人間なの??


「シリウス様ったら御冗談を」

「何がだ?? リズが可愛いのは俺だけじゃなくアルノルトも先程のアイツも分かっている事だ」


 何、その常識だから、みたいな!!

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