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05.本当の婚約者

 あの後私のお母様とお父様に伝えたら喜んではくれたけれどお父様は少し泣いていた。

 でも……本気、なのよね?? あんな時に嘘なんか吐かないだろうし。婚約者になる予定だった女性ってどうなるの?? まぁどっちにしろヒロインと出会うまでの婚約者……よね?? え、って事はヒロインのライバル私って事ーーー!? ま、まぁ私はすぐに引き下がれば……それかヒロインがシリウスルート、逆ハーレムルートに進まなければ私は何にも巻き込まれない!!

 それから一週間が過ぎた。私、自分が思っている以上に……シリウスの事好き、かも。この一週間すっごく長く感じたもの。早く会いたくて……。恥ずかしぃぃぃ。


「リズベス様そろそろ準備を」

「え、ええ。大丈夫、お願い」


 緊張!! しているわ!!

 準備を終えて馬車に乗り込む。アレからシリウスは大丈夫かしら……前世だったらスマホもあったしすぐに連絡が取れたけれどこの世界にはそんな物はない。手紙を書いても三日はかかる。急ぎなら使用人が届けてくれるけれど急ぎではなかったし。そんなこんなをしていると約束の日がきたって事なのよね。

 公爵家に着くとビックリした。いや、分かってはいたけれど……大きい!! なんて大きなお家。


「リズ!!」

「シリウス様、てっきり使用人が迎えてくれるものだと……嬉しいですわ!!」

「待てなくて……」

「え??」

「リズが来るのが待ちきれなかったんだよ」


 ひょぉぉ!! なんて事言うのよー!!


「行こう、リズ」

「はいっ」


 自然に手を繋がれた……。あれー、でもおかしいな、シリウスはお母様が亡くなって感情表現も出来なくて表情も変わらないクールキャラに……なっていない、わよね?? 前と変わらない優しい笑顔。温かい手、良かった、本当に良かった。


「はい、お茶会用にお菓子たくさん用意したからいっぱい食べて」

「わぁ、凄いですわっ!! 全部美味しそうです!!」

「全部食べていいよ。クスクス」

「お腹がはち切れそうですわね!!」

「あははっ!!」


 シリウス楽しそうね……なんだろう。うーんうーんと考えていたら私の前にシリウスが膝まづいた。


「正式に申し込みます。僕の婚約者になって下さい」


 差し伸べられた手を取るべきなのか、取らないべきなのか……それはじゃあ置いといて私の気持ちとしてはどうなのか。すぐに答えはでた。


「喜んで、シリウス様」


 私はシリウスの手を取ったのだ。これで後戻りは出来ない……。


「これからは俺の婚約者だ。リズ」

「はい、私の婚約者はシリウス様です。とっても幸せです」

「大切にするから、リズ」

「私もいっぱい幸せにしますわ」

「リズに出会えて……本当に良かった」

「もちろん!! 私もですわ」


 この先の事なんか考えても仕方ない。それなら私のやりたいように!!


「じゃあお茶にしよう」

「はい!!」


 たくさんのお菓子が~……どれも美味しそうだわ。前世でも憧れていたのよね、このお菓子のタワーみたいな……何て言うんだろう。伯爵家にもあるにはあるけれどあまり使わないみたいなのよねー、お皿にケーキ、お皿にクッキー、お皿お皿なのよ。とても綺麗なお皿だけど、お皿はお皿だから。今何回お皿って思ったんだろう。アレ?? そんな事より大切な事が……シリウスの婚約って……確か『十歳の時に婚約した――』ってゲームででてきたような……。


「あの、シリウス様??」

「ん?? 何だいリズ」

「あの、変な事聞きますけれどまだ婚約者いなかったのですか??」

「ああ、きちんと話しておくよ」

「はい。ゴクリ」

「実はほぼ決まっていた婚約の話があったんだ。侯爵家の御令嬢だよ」

「ほぼ決まって!? それで、どうしたのでしょうか」

「嫌だったんだけれどもう婚約するしかないのかなって、大人達の雰囲気。あるでしょ、そういうの」

「ですね、分かっちゃいますしね」

「それで諦めていた時、リズに出会った。お母様を見送った日、リズじゃないと絶対ダメだって感じたんだ」

「そんな……」

「初めから気になっていたし……ああいうの一目惚れっていうのかな……そうじゃなくても僕はもうリズじゃないと駄目みたい」

「シリウス様ぁ……」

「あはは、また真っ赤になってる。でも、本当なんだよ……まさかこんなにも大好きな子と婚約出来るなんて思ってもいなかった」


 素直シリウスめっちゃいいです!! 私の中のシリウスはやっぱりゲームの中の方がまだ強いから……はぁ、なんて可愛らしいのシリウス……十五歳になったらゲームの強制力でそうなったりしないわよね!? ああ、いや強制力があるのなら私達は出会っていないかも、じゃあ大丈夫かしら。


「リズもすぐに決まりそうな婚約話があったはずだよ」

「え!? 聞いていませんわ」

「じゃあギリギリだったのかも、そのお相手には悪いけど良かった」

「そうなんですね……私もシリウス様で良かったですわ」


 えー、何その話。どうして私が知らないのにシリウスが?? 相手誰よ。ま、今となってはもういいか、私にはシリウスがいるし。ヒロインが現れるまであと五年か……なんだか、寂しくなっちゃったな。

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