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33.久しぶりの二人きり

 シリウス様と二人きりだなんて久しぶりね……あのデート以降……デート、口付け――ひぃぃっ‼


「リズベス様どうされましたか、変な声をお出しになられて……」

「え、声に出ていた??」

「はい、なんと言いますか……『ひぃっ』みたいな……」

「気を付けるわ……」


 まぁ正確にはその後も一度しているのだけれど。いや、何を考えているのよ私ー!! そんなっ、二人きりだからって、絶対、するとは、限らないもの、ねっ!! ああー恥ずかしい。

 赤くなったり青くなったりしているとシリウスが来た……私何やっているんだろう。


「シリウス様、ごきげんよう」

「リズ、ごきげんよう。今日は久しぶりに二人きりで嬉しい。さぁ、馬車へ」

「はい。私も嬉しいです」


 馬車の中で思った……なんだか凄く近いわ。


「あの、シリウス様」

「どうした」

「いえ、あの、あ、ルカ様は元気ですか」

「今日はルカもアルノルトもルシアの話もナシだ」

「ルシアも、ですか」

「ああ、俺が本当はいつも嫉妬していると言ったら嫌いになるか」


 なーーー!! 最初から飛ばしてくるわね。私はすでに心が限界までぎゅんぎゅんしているわ。


「嫌いになんてなりませんわ。とても……嬉しく思います」

「良かった。だが皆と楽しそうにしているリズも好きなんだ。だからこれからもルカをよろしく」


 なんてかっこいい事言うの。私、前世で何か徳を積んできたのかしら……?? そんな記憶はない。でも完璧すぎるシリウスに私はもったいないんじゃ……。


「それは勿論です。ありがとうございます……あの」

「どうかしたのか??」

「シリウス様は完璧な方です」

「は……??」

「そんなシリウス様は私にはもったいないのでは……と思ってしまって」

「俺は完璧じゃない。嫉妬もするしリズを一瞬でも離したくないとも思っている」

「シリウス様、あ、愛しています。私は何処へも行きませんわ」

「リズ……可愛いな」


 シリウスは私の唇をなぞるとニッコリと笑った。く、口付けされ……ない。なんかこれじゃあして欲しいみたいじゃない。私がモンモンしているみたいじゃない!? やだー、それは嫌よ。


「シリウス様……」

「え!? 色っぽい顔をするのはやめてくれ……可愛すぎて我慢できなくなる」


 我慢、我慢!? 何を我慢しているのよ。そして私は物欲しそうな顔をしていたって事なのね……本当に恥ずかしいわ。こんなにも純粋なシリウスに何て事言わせているのよ……分かったわ、私は男性であるシリウスよりもいやらしい、という事。とんでもない事に気付いてしまったわね……リズ、シリウスに変な事しないでよ。


「色っぽいだなんて……まだまだ子どもですわ」

「リズは素晴らしい淑女だと思うが……」

「え、そうなんですね。ありがとうございます」

「リズは人気がありすぎて本当に頭が痛い」

「ないですよ!! 人気なんてないです!!」

「ふっ、そうか。気付かない所も可愛らしいな」


 可愛い可愛い言い過ぎではないかしら。恥ずかしいじゃない。


「今日は街へ行くのですか」


 話を変えてみるのがいいわよね。これ以上はもう頭も心臓も爆発する。


「ああ、そうだ、嫌か」

「嫌だなんて、とってもワクワクしますわ」

「良かった、リズは街が好きだよな」

「シリウス様と行くから楽しいのですわ。皆で行くのも楽しいですが、あ、すみません」

「え、ああ、いいよ、それくらい。ははっ」

「ありがとうございます。あと……シリウス様と出会えた場所ですからね。大切な場所ですわ」

「リズ……はぁ、そんな可愛い事ばかり言わないでくれ」


 あーーー。元に戻った、戻してしまったのは私のようだし、もう、上手くいかないわね。


「着いたな。行こう、リズ」

「はい」


 良かった。この話は終わったわね。


「リズ、手を……」

「あ……はい」


 手を繋ぐなんて嬉しい。こんな素敵な人が婚約者だなんて……本当に現実かしら。えいっ!!


「いたたたたた」

「リズ!? 何をしている。頬を自分でつねるなんて」

「あーいえ、これ現実なのかなって……思って……」

「何を言っている。現実だ」


 シリウスが心配そうに私の頬を撫でる。かっこいい。優しい。素敵が過ぎます。


「リズが現実だと思える所へ行こう」

「え、どこへ??」

「あそこだ、覚えがあるだろう」

「ああ、シリウス様の耳飾りを作ってもらった……」

「そうだな、入ろう」

「はい……」


 なんだろう、耳飾り壊れたのかしら。


「リズ、受け取ってくれないか?? 僕の瞳の色の耳飾りだ」

「これ……お揃い、ですか!?」

「やはりお揃いはやりすぎだったか」

「そんな事ありません、シリウス様とのお揃い……シリウス様の瞳の色、とても綺麗です」

「そうか、良かった」

「本当にありがとうございます」

「ああ、喜んでくれて本当に嬉しいよリズ」


 いろいろ楽しんだ後、帰りの馬車の中。


「夕日が綺麗ですね」

「ああ、リズ。その耳飾りを俺に付けさせてくれないか」

「え、ええ、お願いします。嬉しいですわ」


 目をつむって待っていると唇に柔らかい物が……これは……今日はないと思っていたのに!!


「シリウス、様……??」

「リズが……あまりにも可愛くて、綺麗で……」

「あ、耳飾りも……ふふ、両方とても嬉しいですわ」

「リズ……」


 抱き締められた腕は前よりもたくましい男性になっていた。

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