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03.シリウスとお茶

「リズベス様、シリウス様がいらっしゃいました」

「ええ、分かったわ」


 今日の為に凄くきらびやかにしてもらった……なんだか恥ずかしい。まぁみすぼらしいよりいいか。


「ごきげんよう、シリウス様」

「ごきげんよう、リズ」


 うっ、なんか攻略対象だって思うと”リズ”って呼ばれたらドキドキしてしまう。相手は十歳の男の子よ!! しっかりするのよ私ー!!


「昨日は本当にありがとうございました」

「大したことはしていない。それより今日呼んでくれて嬉しい」

「そ、そうですか……」


 何このキラキラスマイルー!! ぐふぉぉぉっ!! え、シリウスってゲームでは結構とっつきにくいキャラなのよね……まだ子どもだから?? そう、なかなか好感度も上がらないし、まず仲良くなれるまでが長かったキャラ、だから攻略も最後になったのよねー。でもその分やってみるとストーリーが一番好みだったのよねー。恥ずかしそうに笑う瞬間とか……キュンときちゃったよねー。


「リズ??」

「あっ、すみません、ちょっと昔の事を思い出して……シリウス様に似ていた人の事を」

「その人も友達なのか??」

「あ、もういないので」


 間違ってはない。目の前にいるけれど。


「もう……いない。悪い事を訊いた。すまない」

「ええっ!? 大丈夫ですわ!! お、思い出は心の中にありますので」


 これも間違っていないよね!?


「さぁ、座って下さい。たくさんお話聞かせて下さいね!!」

「ああ、俺はリズの話が聞きたいな」

「えっ??」

「元気だし楽しそうで話もたくさんあるんじゃないかと……」

「ふふっ、お母様に叱られたお話ならたっくさんありますわよ」

「クッ……そうか、聞きたい」


 優しい笑顔でかっこいい~。何があってあんな無口クールになったんだったっけ?? 初めからそういう人だって思っていたわ。


「――それでですね、お母様がダーって追いかけて来て!!」

「クククッ、本当に面白いねリズは」

「そうですか!? 嬉しいです。シリウス様はもっと難しいお話が好みかと思っていたので安心しました」

「難しい話??」

「ええ、頭良さそうなので!!」

「リズの話が一番面白いよ」

「えっ、あ、そう、ですか……」


 顔が熱いぃ。何そのセリフと笑顔、反則だわ!!


「私、シリウス様が一番のお友達で良かったですわ」

「ありがとう。僕も……その、勇気を出して声を掛けて良かった」

「勇気??」

「ああ、少し人見知りでね、でもリズが……可愛かったから……もちろん転んだ人がいたらリズじゃなくても声を掛けていたよ、でも少し緊張したんだ……」


 真っ赤になって何言ってんのこの人!! こっちも顔があっついわよ!! メイリに目をやると微笑ましいと言わんばかりの笑顔……。恥ずかしい。


「リズ?? ごめん変な事言ったかな」

「いえ!! とても、嬉しくって。ありがとうございます」

「それは良かった。そう言ってくれて俺も嬉しいよ」

「ふふっ」

「どうした??」

「とっても、素直な方なんだなって思って。嘘を感じない言葉です。丁寧に伝わってきます」

「そっ、そうか……良ければ次は僕の家にお茶をしに来ないか??」

「ええ、いいんですの??」

「ああ、もっとリズと話したい。そうだな、四日後とかどうだろう」

「はい!! 是非!! とっても楽しみですわ」

「もう楽しみにしてくれるのかい??」

「もちろんです」


 あー、本当に良い人だわ。でもヒロインが現れると距離を取らないといけない……少し寂しく感じるわね。そういえば……


「シリウス様はもう魔法、目覚めました??」

「ああ、光だった」

「そうなんですね!! 私も光です」


 この国では十歳になったら光か土、どちらかの魔法に目覚める……圧倒的に土が多い中二人とも光だなんて嬉しい。当然シリウスが光なのは知っていた。ゲームで!! 攻略対象者とヒロインは皆、光。私も光だったのにはビックリしたけれどね。絶対土だと思っていた。


「そうか、同じだな学園でもよろしく」

「はい、でもあと五年もありますわ!!」

「ずっと仲良くしてくれるのだろう??」

「へっ!? も、もももちろんですわ」

「ククッ、赤くなって可愛いな」


 シリウスの指が私の頬をなぞった。驚きすぎて私は固まってしまった……。なんでそんなに愛おしそうに触れるの……なんでそんなに幸せそうに笑うの。中身十七歳の私なんかよりよっぽど大人の色気。乙女ゲームの中凄まじいわね!!


「シリウス様……」

「ああ、すまない。あまりに可愛らしくて」


 シーリーウースー!! 何!? 何なのこれ!!


「シリウス様、そろそろお時間でございます」

「そうか……」


 シリウスの使用人が声を掛けると残念そうに呟いた。私も少し残念だった、楽しい時間って乙女ゲームの中だって早く過ぎるものなのね。でも四日後また会える!! ん?? 会いたいの?? いや、お友達なんだから会いたくて当たり前よね。


「次お会いできる日楽しみにしていますわ」

「ああ、俺も楽しみにしている」


 私はメイリと一緒にシリウスの乗る馬車にお見送りに行った。


「じゃあ、約束ですわよ」

「ああ、またな」


 今日は本当に楽しい時間を過ごせた。あと五年……仲良くしておきたいなー。


読んで下さりありがとうございます。

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