20.デート
「ねえメイリ、これおかしくない??」
「とても綺麗です、リズベス様」
今日は久しぶりにシリウスと街へ遊びに行く。所謂デート!! シリウスかっこいいんだろうなーどうしよう久しぶりすぎて恥ずかしいよー。なんだかんだで二人きりで出掛ける事ってないんだよね。学園での勉強も生徒会のお仕事もいろいろ忙しいから。
――コンコンコンッ
「失礼します、お嬢様。シリウス・フェレンツ様がいらっしゃいました」
「分かったわ、ありがとう」
来るの早くない?? まぁいいけれど。私も早くあ、会いたかったし……んんっ、恥ずかしい!!
「お顔が真っ赤ですよリズベス様、少し冷ましてから行きましょう」
「え、分かったわ。そうする」
そんなに赤くなっちゃうものなのね……。何だかデート不安だわ。
「もう大丈夫そうだから行くわ」
「かしこまりました」
廊下を歩いている間もワクワクしてドキドキした……うーーーん!! 大丈夫。
「シリウス様、お待たせいたしました」
「リズ……今日も可愛いな」
んもうっ!! シリウスったら。
「ありがとうございますシリウス様。行きましょう」
「ああ」
馬車に乗ると肩が、当たる。揺れるたびに、当たる。もう五年以上経つのにぃ。
「久しぶりの二人きり、嬉しいと思う……今日は誰にも邪魔されない」
「邪魔って、ふふっ」
「リズは、その、俺と二人より皆といる方がいいか」
「そんな事。もちろん皆でいるのも楽しいですけれどシリウス様とのこういう時間はとても大切ですわ」
「そうか、良かった。嬉しいよ」
「私もですっ」
「ところで今日は街に用があるのか」
「はい、素敵な用がありますわ」
「そうか、俺がいてもいいのか」
「当然ですわ、むしろいてくれないと困りますわ」
「そうなのか……ははっ、良かった」
シリウスは本当に良い人すぎるし公爵家の御令息なのに伯爵家の私にとーっても気を遣う。なんだか私が心配だわー。うんうん考えているとシリウス様におでこを撫でられた……。
「もうほとんど傷はなくなったな。良かった……」
ああ、アメリーの件か。実はあれからもちょくちょく何かしらやってくるのでルシアに手を出すくらいなら私に来いよ的な事言ったからなんだけれど、それでもルシアにも嫌がらせは続いている。まぁ悪役令嬢だからねー、仕方ないわよねー。ルシアはかなり強くなった、精神面でも物理面でも。それは何故なのか分からない……魔法は土より光の方が強いしなにせルシアヒロインだからね。本来なら私の助けなんか……そうよ、私が変に手を出すからルシアの恋愛がーっ!! これじゃあ私が邪魔してるみたいじゃない。どうなってんのよ。
「着いたぞ、リズ」
「は、はいっ!!」
「ははっ、元気だな」
街に着いてからしばらくはいろんなお店を見たり屋台の食べ物を楽しんだりした。シリウスもとても楽しそうで嬉しい。
「シリウス様、ちょっと行きたいお店があるんですがよろしいですか」
「もちろんだ」
「ありがとうございます、こっちですわ」
「ああ」
シリウス驚いてくれるかなー。ドキドキするわね。
「ここです」
「宝石店?? 何か欲しいのか、何でも買ってやるぞ」
「いいえ、違いますわ」
「そうなのか……」
「こんにちはー、取りに来ました」
「こんにちは。リズベス・ナイトハルト様、出来ていますよ」
「何か作ってもらったのか」
「ええ、そうですの」
「こちらです」
「うわぁ、綺麗……」
「リズの瞳の色だな」
「そう、なんです……私の瞳の色の耳飾りです……シリウス様に貰って欲しくて」
「俺に……本当に??」
「本当に決まっていますわ」
「付けて、もらえますか」
「もちろんだ、大切にする。ありがとうリズ……まさか宝石店で女性から贈り物をされるなんてな」
シリウスは本当に嬉しそうに笑ってくれてこちらまで嬉しくなる。何故突然このような贈り物をしたのか……二つの理由があるのだ。まず一つ目にシリウスの婚約者候補だったフレール侯爵令嬢がまだ諦めていないっぽい事、そしてもう一つは私がヒロインかと突っ込みたくなるほど知らない間にフラグを立ててしまう、という事。私が愛しているのはシリウスだけ。でも心配している様子だったので安心して欲しかったという事。
「俺は幸せ者だな……」
「私の方が幸せですわ。シリウス様が喜んでくれて」
「いつか俺も最高の宝石をリズに贈りたい」
「まぁ、楽しみにしておきますわシリウス様」
宝石店から出て帰りの馬車の中、キラキラと耳元で輝く宝石が揺れているシリウスがとても綺麗だった……ああ、これを贈って本当に良かった。似合っているわー!!
「リズ??」
「あ、ごめんなさいジロジロ見ちゃって……」
「いや、いいんだ。何か言いたい事でもあるのかと思って」
「いえ、美しいと思いまして、その、シリウス様が」
「俺が?? いや、リズの方が美しいよ」
もうーーー!! シリウスったら。恥ずかしいじゃない。嬉しいけれど。
「リズ……」
「は――」
んんん!! 口付け……されている……。優しく口付けされてすぐに離れてしまったけれど……。
「謝りたくはないんだが……嫌だったか」
「嫌なんかじゃ……ありませんわ」
前世でもした事ないのに!!
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