表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

プロローグ

 ランベール王国の王都アスガッド。美しい水路に囲まれたこの街の片隅に、ひっそりと建つ風変わりな博物館がある。


 カラゴル博物館。

 

 それはとある偏執狂な趣味を持つ貴族が集めたという、数々の遺体が収蔵された博物館である。

 人間の骸を見せ物にする趣向を、道義的に受け入れ難いという者は多いだろう。一方でこれらの品を好んで見たがる数寄者がいるのも、また事実だ。


 深い闇を覗き込んだ際に得られる驚きと少しの恐怖。それはいつだって人を愉しませる。



 「ご来館ありがとうございます。私は当博物館のキュレーター、オーギュスト・ケステンと申します。本日はどの展示をご鑑賞なさいますか?」


 博物館を訪れた者は、キュレーターの出迎えを受ける。黒づくめの礼服を身に纏い、黒髪で涼やかな眼差しの男。彼は完璧な作法で来訪者を誘う。


「滅亡した国と運命を共にした忠義の騎士。夭折した画家の手。魔獣との戦いで命を落とした聖女。まるで生きているかのように美しい少女や、産まれてすぐに命を落とした赤子の展示もございます。……ほお、全てご覧になりたい?それはそれは。ええ、閉館まではまだまだ時間がございます。どうぞ、心ゆくまでお愉しみ下さい――」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ