一章一ゲームの始め
第1章[プレイヤー]
一章一[ゲームの始め」
俺があの爆風に巻き込まれてから時は数時間前に遡る。
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「ようこそ、[新世界]へ。」
「ここまで待った甲斐がある! やったぜ。」
少々ヤバイ人並みに俺は顔に笑みを浮かべ、早速俺はこの異世界ゲーム[新世界]をプレイするための初期登録を行う。
俺が今からプレイしようとしているゲームは異世界が舞台の三人称視点のちょっとしたアクションゲームだ。
魔法あり、魔獣あり、魔物ありの結構ありがちと思えるゲームだ。
でもこの間のプロモ映像はすごかったし、シンプル・イズ・ザ・ベストという言葉もあるしそういう所で俺はこのゲームを今日買った。
「うし、初期登録完了、と。」
「少しお待ちください。」
無音質の声とプルルルル…という音がパソコンから鳴り、物があんまり置いていない俺の部屋に響いて来る。
眼を閉じ、ウキウキしながら読み込みが終わるのを待つ。
「ふふふ♪」
やはりヤバイ人並みだな、俺のゲーム中毒は、
いや、もうゲーム中毒と言っているし、もとからかなあ。
最初は装備整えて、オンラインゲームだから、他の人とパーティー組んだり、フレンドとかしたりしよう。
「初期登録が完了しました。改めてようこそ、[新世界]へ。」
ん?なんか今頭の中で声が聞こえて来たような気がする。ゲーム音か?音量でかくね?いくら俺の部屋が物があんま置いてなくてもこんなに響かねーよ。
疑問に思いながら音量を確認しようと眼を開ける。
「う、眩し、ってええええ?!」
眼を開けたらそこは見慣れた自分の部屋など面影もなく、ゲームの中の、
ー[新世界]だった。
「は?え?」
マジでビックリするよ、だって、ねえ自分の部屋で眼を閉じてしばらくして開けたらそのゲームの世界になってたんだよ!
説明書はほのぼのとする異世界ゲームですよー笑、って書いてあっただけだもん!説明書は先に読んどけってじっちゃんが言ってたけど嘘だったんだな!
「まさかMMOゲーム?」
そんなの説明書には書いてなかったと思うんだけどな…
「こりゃないぜ、ゲーム神さんよー泣」
MMO好きにはたまらないかもしれないが俺はMMOゲーム嫌いなんだよ!
ちなみにゲーム神とはこのゲームを作った作者さんである。
「うー…」
冷静になろう、冷静に、深呼吸だ。
…すぅーはぁー…すぅーはぁー……
おっけとりあえずは落ち着いた。あと十分くらいは持つ。
なんで普通の三人称ゲームがMMOゲームになったんだ?
運営のゲーム神の手違いとか、説明されてなかったけどこのゲーム実はMMOなんですぅとかだったらガチギレする、運営の会社に乗り込む。
「分からんなー」
「んっ?」
よく見ると冒険者とか騎士みたいな人とか、村人Aみたいな人がこっちを訝しげに見ながら周りを通っていた。
多分ここは賑わっている村とか王国とかそんな感じの所だろう。
いい感じにほのぼのしている所だ。
作者だったら絶対始まりの場所とか付けると思う。
「あの、すいません。」
一人ごとばかり言ってる俺を不審に思ったんだろうか、少女の声が俺にかかって来た。
「あーすんません、……!?」
「あ、あの」
恥ずかしそうになにかを言いたそうなその女の子はとんでもなくかわいい美少女だった。