白い国(said:精霊ちゃん´s)
(皆さん、こんにちはー♪)
(私達は、精霊王様の側にいた精霊でーす。)
(名前はありません!)
(((とりあえず、精霊ちゃん´sって呼んでねー♪)))
(私達は現在…えっと、なんて名前の国だっけ?)
(えーと…白の国?)
(んーっと…あ、アルビオン!)
(あ、それだ!そのアルビオンの王?の仕事部屋に居ます。)
視線を下に向けると人間達が慌ただしく動き回ってる。
(人間って、何であんなに忙しそうなんだろうね?)
(二本足の中でも特にそうだよねー。)
(まぁ、王達の話し合いがあるとかって夜宵様が話してたから、そのせいもあるんじゃないの?)
(((なんにしても、人間になるなんてごめんだよねー。)))
(おっと、そうこうしてる間に部屋の外が騒がしくなってきた!)
(精霊王様のお仕置きが終わったかな?)
(じゃあ、あの人達カラッカラになったかな。)
「陛下、失礼致します!!」
「騒がしいぞ、何事だ。」
(お、兵士らしき人間が駆け込んできたね。)
「それが…」
(なんか、言いづらそうだねー)
(そりゃ、あんな死に方してればねー。)
くすくすと精霊達は笑う。
(あ、なんかヘロヘロになりながらもう1人来た!)
(まどうしだ!さっきの人間達と同じ服を着てる。)
ぜぇぜぇと息を切らせた魔導師は、ふらつきながらも声を上げる。
「…地下の、っ…魔導、師が…変死してっ、おります!」
「何だと?」
(お、王の顔色が変わったぞー!)
「変死とは、どういう事だ。」
「それが…」
「ワシから説明致しましょう。」
(あいつ、夜宵様と一緒に旅してたヤツ!)
途端に殺気と怒気を滲ませる精霊ちゃん´s。
「ウィールスか、申してみよ。」
ウィールス・ルクルムは丁寧に腰を折って礼をしてから口を開いた。
「魔導師、精霊魔法師、合わせて十余名が生命力と魔力を枯渇させ、干からびた状態で先程、発見されました。」
(王の顔が一層厳しくなった!)
(ワケわかんないって顔してるねー♪)
「十余名全員に、腹部を何かに突き破られた痕と未発動の呪詛が刻まれた痕があり…掛けた呪詛をそのまま返された様です。」
「返されただと!?」
ガタンっ!と音を立てて王が驚いて立ち上がる。
(うっわー…すっごい焦り方ーww)
「仔細はこれから更なる調査を致しますが、呪詛の一部が書き換えられており、かなりの腕を持ち合わせた者に解呪されたかと。」
「それは…」
「呪詛を掛け、間諜としたのが我が国だと…各国に知られている可能性高いということにございます。」
(可能性じゃなくて、バッチリバレてるよ!)
(丸見え!)
(モロバレ!)
きゃらきゃらと笑う精霊達の眼下で、国王は机に拳を叩きつける。
「…小賢しい畜生共がっ…!宰相を呼べ!」
(((怒ったー♪)))
またも笑う精霊を他所に慌ただしさを増す中、ウィールス・ルクルムは礼をして執務室を出ていく。
(あ、あいつの後を追ってみましょう!)
精霊達がウィールス・ルクルムの後を追う。
(んん?あいつ、廊下の真ん中でやってるんだろう?)
(なんかブツブツ言ってるみたい…近づいてみましょう。)
「…れが…」
(((んん??)))
「誰が、ワシの完璧な術式を…っ!ありえぬ!ワシが、ワシだけ完璧なのだっ!!!」
叫んだウィールス・ルクルムに、びっくりして精霊は退く。
「あの女の知識も力も全てを奪って…ワシは誰よりも、誰よりもっ…」
ブツブツと言いながら手に視線を落とす。そこには、1枚のカードがあった。
(あ、精霊王様が書いてたカードだ。)
(なんて書いてあるのかな?)
(なになに…?)
"思い知るがいい、愚か者"
ぐしゃりとウィールス・ルクルムがカードを握り潰し、怒りを表すかのように踵を鳴らして歩き去った。
(((精霊王様、サイコー!!)))
精霊達は爆笑して笑い転げる。
『皆ぁ!そろそろ引き上げますよぉ♪』
(オリヴィン様だ!)
(そういえば、もっと締め付けるって通達来てたね。)
(そうだったねー♪)
(((それでは、皆さんまたお会いしましょー♪)))
精霊達はきゃっきゃと笑いながら去っていった。
この日、多くの精霊がアルビオンを含めた人間が治める国々から去る姿を精霊魔法師達が目撃し、恐怖し震え上がり我先にと逃げ出したのは余談である。
ちょっと毛色を変えてみました。
機会があれば、精霊ちゃん達は登場するかも?
ちなみに、精霊達は以前は夜宵とか夜宵ちゃんとか呼んでましたが、現在は精霊として上になったので夜宵様になってます。以前のままなのは大精霊クラスですね。




