第3話「不可能とは」
――――…
やぁどうも。
亜崎 然だ。
今回は作戦を練ったので実行する時だ。
――――…
然「1日考えていて収穫があった。」
それは夕食時の事…
然「今日のカップ麺は…」
「げっ!切らしてやがる!!」
「まいったなぁ…買いに行くか」
ねぇねぇ然君っ
然「なんだ莉亜」
食生活はどうしてるのー?
然「カップ麺ばかりだな」
「時たま卵焼きとか焦がすけど」
不健康だねー、
然「お前なんか知識とかねぇの?」
知識?
然「レシピ的なやつ」
あるよー
色々作れちゃいます!
然「例えば?」
ハンバーグ ラーメン お好み焼き オムライス スパゲティ カレーライス等々etc…
然「じゃあ材料買ってくればいいわけだな。」
そそ。
然「なら何がいいかな‥」
何ー?
然君何食べたいー?
然「スクランブルエッグ」
説明いるの?
――――…
然「そんでまぁ昨日はぐちゃぐちゃのスクランブルエッグとハンバーグを食べた。」
「生まれて初めてまともな自炊をした。」
ところで然君作戦は?
然「今は朝の7時20分、」
「登校時間は8時15分、」
「学校に行きながら話すぞ。」
いえっさー!
然「その前に寄る所がある。」
どこー?
然「近くのパン屋だ。」
何買うの?
然「こっちに来て1人暮らしするようになってからなんだが、」
「ラスクが美味しいんだ。」
へー…然君甘いの好きなんだ。
然「あそこのラスクはあんまり甘くないんだ。」
毎日買うの?
然「ラスクは欠かさないよ。」
「甘いの食べると集中できるし」
いいねーっ!
然「じゃ、行くぞ。」
行ってきまーす!!!
――――…
ボリボリ…
然「やっぱ旨いな。」
本っ当においしいね!!!
然「なんだ?味覚も共有できるのか?」
そうらしいね!
然「それで、作戦を説明しようか。」
お願いします!!!
然「(まず、今回の目標は告白して椎名の恋仲関係になる事だ。
椎名は男を転がす傾向にある、
よって告白すれば確実に断りはしない。
その確実さを使いただの告白をしたって意味がない。)」
というと?
然「(椎名が外で取り巻きといる間に告白なんかすればそれはただのファン宣言にすぎない。)」
じゃあどうするの?
然「(調査結果に基づき、
椎名は月曜日から金曜日の放課後は必ず何らかのスポーツをする。
今日の火曜日は体育館を貸し切ってのバレーボールだ。)」
何故火曜日を?
然「(いいか?常に取り巻きがくっ付きまとってる椎名が唯一1人になるのが今日だ。
しかも必ずシャワーを浴びてくれるというオプション付きだ。
ここを逃す手は無い。)」
じゃあシャワーを覗くの?
然「(初っ端からのお色気イベントはあまり期待が出来ない。
だから掃除係を偽り、ありもしない花瓶を割り、
椎名に俺の存在を気づかせ、タオルで出てきた椎名を見て頬を赤らめるボクを見せ、萌えてもらう!!!)」
上手くいくかな?
然「(その時は違う手を打つ。)」
大丈夫なの?
然「(不可能などボクには関係ない。
'不完全な可能性'が不可能と言うのなら
ボクならそれを覆せる。)」
まぁ見てみるよ。
然「指を咥えて見てろ。」
然君の指?
然「違う!お前のだよ!!」
分かってるよっ!
然「さぁ、学校についたぞ。」
「始めようか。」
続くっ♪