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狼との上手な付き合い方  作者: シャハル
2/2

狼と少女(2)

 「…ぅん」

「目が覚めた?」

「…ん、はい、おはようござい──」

「ん?」

「ギャー!?」

「へ?」

 思わず絶叫してしまった。

 何で?

 さっきまで追われてたのに?

 目の前にイケメンがいる訳!?

「あわわわわわ」

「あ~っと、落ち着いて」

 ていっと、チョップを食らってしまった。

「わわわ…ふぅ。すみません、取り乱しました」

「仕方ないよ。目が覚めて知らない男の顔が目の前 にあったら、誰でも驚く」

「ははは…」

 そういう訳では無いのだが。

 イケメンが目の前に居たから驚いたのよ…とひとりごちていると、イケメン君が自己紹介を始めた。

「ルージュだ。家の目の前で大男2人と揉めていて 、君が気絶したから助けさせてもらったよ」

「エレナです。助けて頂いて、ありがとうございま した」

「いや、家の目の前だったからというだけで、そん な感謝される程では──」

「いえ、お礼をさせてください!」

「そんなわけには──」

「お願いします!」

「え…と、じゃあ」

ルージュさんが上目遣いで見てくる。

「一緒に、旅をしないか?」

…はい?


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