狼と少女(1)
《注意》
この物語は
①作者の妄想
②趣味全開
③文才皆無
でお送りしております。
薄暗い路地裏。
誰一人として好んで行こうとは思わない場所に、一人分の荒い息づかいが響く。
小さくて華奢な身体に、長い亜麻色の髪。
瞳は大きく、不安げに辺りを見回している。
まだ15歳ほどの少女だ。
「…ここまで来れば──」
「大丈夫だとでも思ったか?」
「──っ!?」
はっとしたように振り向く。
そこには、大柄な2人の男がいた。
「勝手に逃げ出してもらっちゃあ困るぜ、姫さん」
「か…勝手に逃げ出してなんか──」
「なら、何で俺達はこんなところに居るんだろうなぁ?」
「…っ、それは──」
少女が答えを探していると、片方の大柄な男が腕を掴んだ。
「じゃあ、一緒に来て貰おうか」
「い…いや、離して!」
「姫さんが大人しくしてれば、悪い様にはしないからよ」
「どこの悪役の台詞よ…って、離してったら!」
もう片方の大柄な男が腕を掴むと、弾かれた様に暴れ出す。
「くそっ、大人しくしてろ!」
「は・な・し・て!」
「この!!」
片方の大柄な男が、少女の鳩尾に蹴りを食らわせる。
「…かはっ」
「はん。だから大人しくしてろって言ったのになぁ」
嘲笑する様な男達の顔を最後に、少女の意識は途絶えた。