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漫画原作(作画済)

夜桜、咲いた!

作者: 阿僧祇

■登場人物


健雄:若い落ちこぼれサラリーマン。(物語中に名前は出ません。)

百合:別の会社のOL。(物語中に名前は出ません。)

課長:健雄の上司。


[1]

□岡の上の公園。

  健雄、シートを小ワキに抱え、コンビニ袋を下げて、不服そうな顔で歩いている。

  健雄、歩きながら回想。

  (以下回想)

課長「岡の上の一本桜だ。今夜の花見のために、今から行って場所を確保しとけ。」

 「お前は仕事ができないんだから、せめてこのくらい役に立てよ?」

  後ろでは同僚達が馬鹿にして笑ってる。

  (回想終了)

健雄「ふん…どうせ俺は無能だよ…」

  文句を言いながらもシートを広げる。

□(大ゴマ)

健雄&百合「あ・・・・?」

  が、正面にやはりシートを広げていた百合が。二人ははち合わせてしまう。


T「夜桜、咲いた」


[2]

百合「困ります。この場所を取るようにって、上司の命令なんです。」

健雄「僕も課長の命令で来たんです。『ハイそうですか』ってわけにはいかないよ。」

  百合、ふくれっつらで桜によりかかって座り込んでしまい、

百合「絶対にゆずりませんからね!」

  健雄も並んで座ってしまう。

健雄「こっちだって……!」

健雄「…………。」

  健雄、しばらく、夕空を見て考えていたが

  ちらっと百合の方を見る。

  百合、下を向いて困った表情でため息。


[3]

健雄(心の声)「個人だったら、譲ってあげたいところだけど…これはシゴトだからな。」

  百合、突然「ぐぅ~」とお腹を鳴らしてびっくり。

  健雄、コンビニ袋からオニギリを出して

健雄「食べません?」

百合「え?」

健雄「一人で食べてもつまんないから、一緒に……」「場所取りの勝ち負けは、みんな

 が来てから話合うってことにしましょうよ。」

  百合、迷いながら

百合「え…えーと……」

  その時、ふたりの携帯が同時に鳴る。

健雄「はい?」

百合「はい?」

  ふたり、ほぼ同時に電話に出る。


[4]

課長「急に仕事が入った、花見は中止だ。」「でもお前は戦力外だから、もう帰れ。

 早退あつかいにしとく。」

  健雄、溜息。

  健雄、立ち上がりながら

健雄「ウチは中止だそうです。だからここはあなたの場所……」

  百合も電話を切ったところ。

百合「あ、ウチも、花見は延期だって……」

  ふたり、呆然として見つめ合う。


□ 

  すでに日が暮れて、ライトアップされた夜桜(イメージ)の下、恋人どうしのように

  寄り添って飲み食いしている二人。

健雄「せっかくの夜桜だから、二人で楽しんでいきましょうか。」

百合「そうですね。」「いっただきま~す♪」


                        ~ おしまい ~


ウェブコミック 『夜桜、咲いた!』 (作画&脚色:さやまかずみ)

http://mangayomo.com/indies/asougi/view?id=142


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― 新着の感想 ―
[一言] 恋の予感? ともかく、ハッピーエンドで良かったなぁ・・・
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