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こいのへんかん
濃い乞い請い故意来い漕い恋
寝覚めの珈琲に
濃いミルクを垂らし
晴れの日に成らぬかと
まだ見ぬ太陽を
乞い願い、請い願い
君は笑うだろうに
私は笑えるだろうか
されど渦は回り、廻る
最後に残るのは
白く濁った
恋の残滓だけで
宵闇のアッサムに
故意にミルクを垂らし
月の浮かぶ水面の上
古いボートに腰を下ろす
来いと呼ぶその声に
漕いでゆく夢の端
されど時は回り、廻る
最後に残るのは
オールの先に付いた
水の泡が少しばかり
私は泣いてしまおう
君は慰めてくれるのだろうか