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せかいがおわるばしょで
そこにはかんじょうすらないのかもしれない。
切り立つ崖の前に立ち
貴方が来るのを待っている
ただ一輪の花
崖下を望む様にしずかに咲き誇っている
黄色い砂漠の真中で
貴方が来るのを待っている
ちっぽけな石ころ
風化という運命に晒されてもそこにあるだけ
世界が終わる場所で
誰かが貴方を待っている
恐怖とたたかいながら
けれど
そこにあいはなく、そこにかいはない
都会という名の砂漠で
貴方は誰かを待っている
いつか、という希望をもってずっと
けれど
誰も来やしない、誰も訪ねやしない
皆が何処かで誰かを待っている
けれど
そこに愛はなく、そこに哀はない
そこに快はなく、そこに悔はない
其処には感情すら無いのかもしれない。
其処には勘定すら無いのかもしれない。