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1000光年の亡命  作者: リンダ


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後書

後書き


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。


この物語は、遠い未来の話として描かれています。

地球を離れ、1000光年を旅し、新しい星で生きていく人々の物語です。


けれど、本当は――

これは“未来の話”だけで終わらせてはいけない物語だと思っています。


作中で描いた核戦争、文明の崩壊、そして人類が地球を離れなければならなかった出来事。

それは、絶対に起きてはいけないことです。


ただ、その一方で、私はどうしても考えずにはいられませんでした。


核兵器が存在している現実の中で、

それを「絶対に起きない」と、私たちは本当に言い切れるのだろうか、と。


この物語は、何か一つの答えを示すために書いたものではありません。

むしろ、答えを簡単に出してしまうことのほうが危ういと感じています。


だからこそ、最後に問いを残しました。


⸻


もし、あのような未来が“起きてしまった場合”、

人類は何を失い、何を残すのか。


そして、

それが起きる前に、私たちは何を選び取るのか。


⸻


作中でホープたちは、地球を取り戻しに行くのではなく、

「忘れないで未来をつくる側」であろうとしました。


それは、過去を否定することでも、すべてを美化することでもなく、

取り返しのつかない出来事を受け止めたうえで、それでも何かをつないでいく、という選択です。


けれど本来、その選択は「最後の手段」であるべきだと思います。


そもそも、そんな未来を選ばなくていい世界であること。

それが一番であるはずです。


⸻


この物語の中で、地球は「元には戻らない星」として描かれました。

それでも生命は続き、別の形で再び始まっていきます。


しかし――

それは「大丈夫だった」という話ではありません。


人類が築いてきた文化、生活、関係、歴史。

そうしたものは、決して同じ形では戻ってこないからです。


⸻


だからこそ、最後にもう一度だけ。


この物語は、絶対に起きてはいけないことです。


けれど――

核兵器が存在する以上、

“絶対に起きない”と、言い切れるのでしょうか。


⸻


この問いに対する答えは、作者の中にもありません。

そして、おそらく一人で出せるものでもないと思います。


ただ、この物語を通して、ほんの少しでも考えるきっかけになったなら。

それが、いまこの時代にこの物語を書く意味だったのだと思っています。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


そして――


この先に続く未来が、

どうか「この物語とは違う形」でつながっていくことを願っています。

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