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~塔攻略の談~

本作をご覧いただきありがとうございます。

ソロ活動を終えた「星屑の勇者」が、戦闘メイドのゆい君を伴って本格的なミッション「塔の攻略」へと挑みます。

ファンタジーの王道である「ドラゴンとの死闘」のはずが、どこかオフィスでの一幕を想起させる奇妙なやり取り。その違和感の正体と、二人の独特な連携プレイをお楽しみください。


2週間後


私たちはエンチャントウィザードの住むという塔の最寄りの街にたどり着いた。

ゆい君が少ない予算で手配してくれた安宿は、一人で寝るには広すぎるベッドの部屋が2部屋。私は熱いシャワーを浴び、ベッドの上で塔の攻略の作戦を練った。 

経費内に収まってるから問題ないが、何故かダブルを2部屋。

王国の騎士隊用の魔法武器を確保するため辺境の塔へ。

そこに住むウィザードに会うため、塔を攻略しなければならない。


目覚めた私は、モーニングを前に考えた。

まずは、塔の5階層へ行き、ウィザードへの紹介の手紙を書いてもらわねばならない。


ゆい君、幻術のスクロールは準備できているか。

「はい、駅前の売店で売ってました。」

よし、ちゃんと経験値を獲得してる。経験値がないと経費で落ちないからな。



決戦の完全に準備は整った。筈だ。

作戦はこうだ。

まず空間に事前に準備した幻影を展開する。

ゆい君がタクトを振り、敵の注意を、そらす。

そして私がとどめを刺す。

以上。


ガサゴソと紙袋からゆい君が明日の戦いで使う護符の束を、取り出した。

「部数は確認しました。飛びがないか、一緒に見てもらえますか?」


埃一つ無い塔。階層の秩序を護る不死の騎士が訝しげな視線を私たちに向ける。

ドライアードから貰った、「証」をかざすことで、騎士たちは道を開ける。


この塔で最も強いボスが現れる部屋は、無機質に整然と整えられていた。

~NOW LOADING…~


敵が登場するまでに、障壁スクリーンを展開し、紙袋から「死霊の書」を出現ポイントに順に設置する。

魔力供給線の確認。簡単な模擬戦。


そして奴らが現れる。


~死闘の談~

魔法の光が幾多の怪物たちを幻惑し、ゆい君の難解な呪文詠唱が会議室に響く。

怪物たちの大半は既に物言わぬ肉片と化した。

だが、最も厄介な相手は私たちと障壁スクリーンを見つめ、微動だにしない。

咆哮といてつくはどうが私の戦意を奪っていくのか。

戦いは次第に劣勢へと変わっていった。

まずい。相手の耐久力を、見誤っていた。私の剣が通らない。

このままでは、徹夜での準備が無駄になる。

正面切っての戦いを続けては勝ち目がない。

「ゆい君、あれだ」

私は、幻術の箱を使う指示を出す。

「あ、わかりました勇者様、では一度休憩にしましょう。お茶も持ってきましたし、駅前の和菓子屋さんのアレ、社…ドラゴンさんは、好きですよね」


ドラゴンが咆哮を上げた。

「今だ、ゆい君、一気に押し込め!」


「先輩、私、喉に詰まって死ぬかと思いましたよ。」


幻惑の効果は確実にドラゴンに利いている。次は「空間転移」で仕切り直しだ。

転生前の経験上、私は知っている。戦いは周囲の状況によっていかようにもなる。己の得意な「フィールド」に持ち込むための方策、それが私の定石だ。

最後までお読みいただきありがとうございました。

強敵ドラゴンを前にしての「お茶休憩」や「駅前の和菓子」。勇者の戦い方がどこかプロジェクトの進行管理のように見えるのは気のせいでしょうか……?

ゆい君とのコンビネーションも深まり、物語はさらなる展開を見せていきます。もしこの独特な世界観を気に入っていただけましたら、ブックマークや評価での応援をぜひお願いいたします!


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