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ゾンビワールド

作者: 崎ノ夜

ゾンビ世界で、優しいゾンビと出会った。ほのぼの物語。


 目覚めたらゾンビの群れがこっちのほうへ向かってきた。



 ゾンビというのはまず何を連想するのか?という質問が場違いに今、俺の頭を過ぎった。



 そんなの決まってる。



 人間を食う!もっと、正確に言えば、生きた人間を噛む。何故かは分からないが、漫画とか映画とかよくゾンビをそうんな設定にするからだ。



 その設定にもと付いて、ゾンビに噛まれて、ゾンビになったから、ゾンビは皆ボロボロの服を体にかけていて、それはもう、服とは言えない。ただの布だな。



 あと、作品によって、ゾンビに課せられた設定は色々あるだが、今、俺を向かっているゾンビの群れは皆、皮膚が黒よりの紺色になっていて、瞳が灰色よりの青になっている。ん~全体的に青ってとこかな、血まみれの青って感じ?



 ん?そういうくだらないことを考えるなんて、イカれてる野郎だな!だと?いいえ、いいえ、いいえ、こんなどこにいてもゾンビ、ゾンビ、ゾンビだらけな世界にいる奴は基本イカれているのだ。



 それに、俺だって、命が大事だし、痛いのは嫌いし、死ぬのも嫌だって思ってるよ?でもな、何故か先から走っても、走っても前へ進めないんだよ!



 ゾンビの群れがますます近づいていて、「う~う~」「う~う~」って鳴いてて、こえーよ!



 あ。肩が叩かれたから振り向いて、一匹のゾンビが俺に向かってその血まみれの口を開けた。死んだ。って思ったところ、何だか奴が動きを止まった!疑問に顔を書いた顔なんて初めて見たわ!あのゾンビが口を開けたまま、血と馴染んだよだれを垂れて、頭を傾げたら、俺を後にした。



 そう!奴は俺を噛まずに前へ向かったのだ。



 その時、俺は思った。天が選ぶ人、それは俺だ!なんて。でも、いるだろう?ラノベとかアニメとかのゾンビ世界で、ゾンビに噛まれてもゾンビにならない人。後々、その人は抗体を持っているだと判明されて、人間に最後の勝利をもたらした。とかで、うん、よくある話だ。



 証拠は、ほら、今、俺、ゾンビの群れにガン無視されたのだ!



 後ろ、いいえ、前か。俺はずっとゾンビから逃げようと前へ走っているけど全然進めないから、人生さよならって思ったけど、前から銃声が聞こえた。人の声も聞こえた。



 ゾンビが次々へと蜂の巣にされていて、その光景は、まあー、映画より震撼だったわ~。それもそうか、舞台劇の正前列で見てるようなもんだからな!



 やった!助かった!やっぱ、こいうのは人間が最後の勝利を収めたのほうがベストだな!



「わっ!」



 あれ?俺を助けてくれた人は俺に向かって一発打ったぞ?ああ~空が青いだな~っておい!混乱な場面は分かるけど、間違えて人を打ったなら謝れよ!少し掠っただけか?あんまり痛くないから許してあげるけど。



「この辺のゾンビは全滅した。ん?どうした?」



「あ、いや。このゾンビ、頭を木に当てて歩いてた。びっくりしたわー」



「はっ!アホのゾンビもいるな」



 ・・・



 あ、俺、ゾンビなんだ。

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