私が熱中症になった日
あれは忘れもしない、食品スーパー時代の話…。
それは八月のとある日。
私は惣菜部門に勤めていた為、フライヤーの前で揚げ物をこなしていました。
水分も摂っていましたし、暑さも感じていませんでした。
途中、お手洗いに行った私を悲劇が襲った(?)のです…。
和式トイレだったのですが、用を足し終わり、下着類をあげようとした瞬間。
ぶちり、というような異音―違和感を覚えた刹那、ボタボタと…鼻血が床に落ちたのです。
私はパニックになりました。だって、まだあげてなかったんですもの!
鼻血を押さえるべく、トイレットペーパーを手に取り、どうにか片手で…あげられない!
ままよ!と私は鼻血を流れるに任せ、下着類をあげました。それから床の血を拭きました。それだけでトイレットペーパー二つ分無くなりましたが、更にトイレットペーパーを握りしめ、脱出。
私は困りました。目の前には休憩室があります。従業員がお昼食べたりする、休憩室。そうして時刻はお昼過ぎ。
食事中の人に血を見せるのは…とためらいましたが、そういう時に限って、人が来ない!
再び、ままよ!と私は休憩室の扉を開け、助けを求めました。
そこで言われた事で覚えているのは、御局様の「食事中の人もいるんだから!!」です。だから、入りたくなかったんです。私だって。
その内、鼻血が止まり、呼ばれた惣菜の先輩に心配される中、私は帰宅の運びになりました。
上司が送ってくれる事になったのです。
さて、へろへろで家に帰りついたのですが…。
またしても、鼻血が出てきた!
こりゃ、駄目だ。と母が救急車を呼び―私は病院に担ぎ込まれたのです。
正直、出血のショックと迷惑かけた罪悪感で、半分、意識朦朧としてたのですが、どうにか頑張っていました。
そうして病院で、「軽度の熱中症」と診断され、点滴を受ける事になったのですが…半分ぼうっとなってるものですから、看護師さんに誤って、手が当たってしまった。と。
「猫パンチされたー」
医療従事者の言葉か?と内心思いましたが、謝る元気もなく…。
点滴を受けながら、眺める病院の天井…と。また鼻血が出てきたのです!
我ながら「いい加減にしてくれ」思ったのですが、ナースコールで看護師さんを呼び、綿と氷を貰いました。
それから半分意識、飛びそうになりながらも、点滴が終わり、帰宅する運びになりました。
付き添って来てくれていた母とともに帰宅。
一応、職場に連絡。
それからが地味に大変でした。
体質が変わってしまったのか?
おかしくなったのか?
簡単に鼻血が出るようになったのです。参りました。おかげで病院(かかりつけ医)で「貧血」と言われ、鉄剤を処方され、別の病院の〈血液内科〉に紹介状書かれる羽目に…。
結果としては「貧血」だったんですけどね。しばらくの間、鼻血に怯える、というね…。
地球沸騰化などと言われている昨今、地味に怯えていた(鼻血に)私です。
やがて、時が流れ、夏がやってくるでしょう。
ここまで、この文を読んでくださった、そこのあなた。
悪い事は言いません。夏ではなくとも、隠れ脱水という言葉があります。喉が渇く前にこまめに水分補給を。
少しでも異変を感じたら、休憩を。
気を付けてくださいね。