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昼休み編


 私、斉藤られあ(漢字で羅麗愛)。


 高校2年生。


 ぼっちなので休み時間話す相手がいない。


 昼休みも一人大人しく購買弁当を食べている。


「られあちゃん。良かったら一緒にお昼食べない?」


「どうかしら?」


 クラスメイトの吉田めぐさんと赤坂さやさんが話しかけてくれた。


「えっ私なんかとでいいの?!」


「られあちゃん卑屈過ぎ〜! いいに決まってるじゃん!」と、吉田めぐさん。


「せっかく同じクラスになったのだから仲良くしましょう」と、赤坂さやさん。


「うん」


 こうして私は一緒に昼食を食べる事になった。


 パクパク。もぐもぐ。


「せっかく同じクラスにになったんだからね。いつも一人じゃ寂しいでしょ」と、吉田。


「寂しいってか心細いっていうかなんかみじめだなぁって感じでして……」


「なんだ。斉藤さん案外ちゃんと喋れるじゃん!」と、吉田。


「てっきり話せないタイプかと思ってた」と、赤坂。


「いやぁ。なんというかとっかかりがなかったといいますか、アハハッ……」


「その必ず最後に『アハハッ』って言うの面白ーい。口癖なの?」


「普段あんまり喋んないからわからないけど、そうか、口癖なのかも〜アハハッ」


「ほらまた言った。アハハッってww」


「へっ変かな!? 言わないように気をつけないとダメだよね……」


「そんな事ないよー」


「普段人と喋らないから喋り方わかんないや」


「そうなの? お父さんお母さんとは喋らないの?」


「パパもママも共働きで小学生の時からあまり家にいないんだ」


「あー! だから、られあちゃんって毎日購買のお弁当食べてるんだ」


「うん。お母さんお弁当作る時間ないから」


「自分でお弁当作らないの?」


「私、料理苦手だし、朝弱くて」


「そっかー。私も料理苦手〜。でも私達お菓子作りとかは好きだよ」


「わっわぁ! すごーい」


「女子力高いでしょ! えへん」


「めぐはほとんど味見係だけどね」


「神の舌の持ち主ですから」


「アハハッ……」


「られあちゃんは休みの日何してるの? ゲームとか?」


「ええっと……スマホで5chのまとめサイト観たり漫画読んでる。ゲームはほとんどしないかな」


「私もまとめサイト観るよ。面白いよね」


「なーんだ。ゲームはしないのか」


「さやはゲーム好きだもんな」


「私はゲームをするために生きている」


「いや、去年から彼氏の影響でハマってるだけじゃん。ギャハハハッ」


「アハハッ……」


 今って笑うところだったんだ。


 ノリがよく分からない。


「られあちゃん。漫画はどんなの読むの? 少女漫画? それともヒロアカとか?」


「いやっ……そういうのは読まなくて……グロくて暗い漫画全般が好きっ……フフフッ」


「あー確かにられあちゃんってサブカル系っぽいww」


「中二病なの?」


「うん。幼少期からずっと中二病かなぁ……多分これからも笑」


「好きな漫画の作品は何なの?」


「血の轍って漫画」


「ちのわだち? 全然聞いた事なーい。どんな話なの?」


「どんな……か。なんか主人公のお母さんが毒親で……とにかくエグくてリアルな漫画。ネタバレ避けるとそんな感じ」


「へぇ。今度、気が向いたら試し読みしてみるわ」


「よっ……良かったら単行本貸すよ! 人に貸す用でまだ未開封なんだっ」


「うーん……ゴメン! 最近忙しくて読む暇ないかもまた今度ね!」


「あっそうだよね。気遣えなくてゴメン」


「いやいや、謝る事ないでしょ笑笑」


「あっ……そうか……そうだよね」


「てかさー二人とも聞いてよ。昨日バイトでさ〜」


 これってもしかして吉田めぐさんと赤坂さやさんが私の友達になってくれたって事なのかな。


 明日からも一緒に昼休みにお昼ご飯を食べてもいいって事なのかな。


「られあちゃん今日の放課後ひま?」


「えっ……特に用事はないけど」


「私達、帰りに駅前のマック寄るけど一緒に行く?」


 帰りに寄り道でマック!?


 これは非常に高校生っぽいイベント発生!


「うん! 私も行く!」


「めっちゃノリノリじゃんられあちゃん。そんなにマックの気分だったの?」


「あっいやっそのっとっ友達と放課後どっか行くって経験があまりなかったから」


「られあちゃんかわいそう! 私はバイトとデートのない日ならいつでも付き合うぞ!」


「あっありがとう。吉田さん」


「めぐでいいよ。られあちゃん」


「私達、タメなんだから遠慮する事ないんだぞ、られあ」


「うん。分かった。めぐ! さや!」


「午後の授業終わったらそのままチャリで駅に直行しよう!」


「おっ……おう」


 こうして私、斉藤られあは、高校2年生で友達と初めて放課後マックへ行く事になった。


 次回へ続く!

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