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返り討ち

 過去の異世界間戦争で多大な戦果を挙げた桜達ファーストロットの4人はゲートから現れた魔物達を街に寄せ付けない獅子奮迅の活躍を見せた。


 桜が背中にナノマシンで形成したフレキシブルスラスターで敵の大群に吶喊し、腕に形成したガントレットで接近戦を仕掛けて敵を蹴散らしていく。

 その様子はさながら大砲の弾のようだ。


 桜に続く楓は街への流れ弾に留意したのか。

 バスターランチャーを使用せず、両手にアサルトライフルを形成、さらに脚部を覆う様なスラスターを形成すると、飛翔して弾丸の雨を敵に振らせる。


 その楓の銃撃を煩わしく感じないわけも無い。

 翼を持つ魔族、ガーゴイルや鳥人族が空中の楓を追う。

 しかし、鳥が戦闘機に追い付けないように魔族の翼では楓のスラスターの出力に追い付けず各個撃破されていくばかりか、椿のフェアリーに四方からビームで撃たれ、瞬く間に空中戦力は駆逐されていった。


 椿はフェアリーを地上で操り、フェアリーによる斬撃や射撃で楓を援護しつつ魔族を攻撃。


 フェアリーを指揮する椿の隙きを薺がカバーして、接近する敵を身体から鋼鉄の杭を生やして串刺しにしたり、手を刀剣類に変形させて斬り裂いていく。


 そのあまりの戦力差に尻込みする敵に、エイミィが大鎌を振り下ろし、更には魔術による氷の杭を地面から発生させて駄目押し敵を殲滅していった。


「忌々しい天使共めえ!」


「何て言ってるかわかんないけど、とりあえずコレで終わりだあ!」


 桜が最後に残った鎧に身を包んだ魔族に殴りつけると同時に、変形させたガントレットのスラスターを吹かして鎧ごと胸を拳で貫いて魔族の男を討伐。

 

 戦闘はそこで一旦の終結を迎えた。


 するとどうだろうか、球状のゲートがその姿を縮小させて行くと最後には泡が弾けるように消え去ってしまった。


「ゲートが消えた?」


「ゲート発生装置を向こうで止めたのでしょうか」


 楓と椿が武装を解除しながら疑問を口にする。

 その疑問になんとなく心当たりがあったのはゲートの向こうの世界から来たエイミィだ。


「私達の世界には転移の魔術がある。

 こっちの世界の座標を特定したってことだろ。

 一度こっちの世界とあっちの世界が繋がったから、縁ができたんだろうなあ」


「じゃあもしかして」


「ああ、襲撃は今回だけじゃないし、なんなら此処だけで起きた話じゃあないかもなあ」


 エイミィの推測は正しかった。

 この日同時刻、多発的にゲートが世界中に現れた事を、フェアリーを介して情報収集の為にネットにダイブした椿が確認した。

 無傷だったのは日本だけで、重大な被害が出た地域もある。


 特に日本の助成を断り、桜達の弟や妹を配備しなかった国は壊滅状態だとニュース番組では語られていた。

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