プロローグ
初投稿です。よろしくお願いします。
ここは深い森の中。
普段から人が立ち入ることは滅多にない。
そんな中、初老の男性が1人森の中を歩いていた。
この辺りはもう収穫はなさそうじゃな。
胸中でそう呟いて帰ろうとした時に何かが一瞬光ったように見えた。
初老の男性は慎重に光った場所へ歩を進めた。
『こんなところに子供⁉︎ いや、それより大丈夫か⁉︎』
見たところ外傷は無い。
正常に息もしている。
さっき光ったのはこのロケットか。
周りには何も無い。
何故こんな所にいるのか全く検討がつかなかった。
連れて帰るしかないか。
そうして、初老の男性は少年を家に運んだ。
数日後、少年は目を覚ました。
『おお、目が覚めたか。身体の調子はどうじゃ?』
『……』
少年は首を傾げるだけだった。
『状況が飲み込めておらんかの?お前さんは1人で森に倒れておったのをワシが運んだんじゃ』
『……』
やっぱり返答は無い。
『お前さん名前は分かるか?』
『なまえ?』
『そうじゃ、ワシはシルバという。お前さんを何と呼べばいい?』
『なまえ、ない?わからない?』
『⁉︎ お前さん親は分かるか?』
『おや?わからない?』
『記憶が無いのか、これは困ったの〜』
少年は首を傾げただけだった。