第5話 夢での回想ー後編ー
【???】
そう、この世界には時間がない。
さっきから時計が動いていない。
それどころか車も動いていないし何もかもが静止している。
「んー、なんでだろ………」
だからといって、何かが分かったわけでもない……。
それが、能力の手がかりという確証もないし、たださっき能力なんたらって言われたばっかりだから、そう思っただけで……。
「あはははっ!やっぱり変!?そうだよね、そうだよね!変だよね?うふふ、僕がそうしたんだ!」
「だ、誰!?」
「あははっ!そんなに驚かなくていいよ。まあいずれ分かるよ……」
「この世界は何なの?」
「あー、そうだね。これだけ言っておこう。これが君の能力さ……」
「……?」
「次元を操る程度の能力……それが君の能力だよ。あははっ、なんで教えたかって?その方が面白いからさ!さあさあ、パーティーを始めようじゃないか!」
「……」
怖い………。頭がおかしい。これほどまでに恐怖心にかられたことははじめてだ……。
あれ、だんだん意識がうすれて……
「あれ?時間切れみたいだね……また続きはあとにしようか。待っているよ……」
「え、ちょっと……!」
あー、だめだ。意識が遠くなって………
そこで私の意識はぷつんと切れた。