第3話 一時の安堵
【博麗神社】
「まあ能力っていうのは……」
そうやって言うと、霊夢さんは宙に浮いた。
え!?浮く?
「えっ……!」
「まあそんなに驚かなくてもいいわよ。ちなみに私の能力は『空を飛ぶ程度の能力』。これで能力については分かった?」
「ま、まあ……」
「あんたの能力は分からないけど、そのうち分かるわよ。決して急ぐことではないわよ」
「は、はぁ……」
「詳しくは紫にでも聞けばいいんじゃない?紫……ってもういないし……。まあいいか……」
「……」
ほんとだ……。いつの間にいなくなった?全く気が付かなかった……。
「それより、あんたはこの後どうするのよ?」
「……!それは……」
「行くあてがないならうちにいるといいわ。その代わり、お賽銭にお金を恵んでちょうだい」
「え………」
「冗談よ冗談。まあこの世界には少しずつ慣れていくといいわ。意外と平和だから」
「わ、わかりました」
ふぅー、なんとか生きる術を獲得したわけだけど……。なんか心配だなあ……。
能力か……。私の能力は何だろ……?
んーまあいいか。ひとまず今は身の回りの現状把握を最優先しないと。
なんか眠くなってきた……。
寝よう………。