第1話 幻想郷入り
【博麗神社】
「ふぁ〜あ。眠いわね………」
軒下に座っている一人の少女がいた。
「それにしても、ここ最近何も異変がないわね……なんかいやーな匂いはするんだけどね…」
「霊夢、ちょっと話があるの。いいかしら?」
「ん?あー、紫ね。境界越しじゃなくてちゃんと姿を現しなさいよ」
「……分かったわよ」
「………っ!その子は誰なの?」
「えーと、菅原時稀です。はじめまして」
「まあ、拾ってきたのよ。この子に幻想郷のことを話してくれないかしら?あなたなら出来ると思うのだけれど」
「そういうことね。まあ分かったわ。それよりこの子の能力は?」
「あー、そういえば聞いてないわね……。ねぇあなた、自分の能力って分かる?」
「紫ね………。幻想郷すら分からない子に能力が分かるわけないでしょ」
「まあ、それもそうだわね。ひとまずお茶でもしましょ……」
「は、はい……」
「(ここ私の神社なんだけど………まあいいか)」
なんか色んな言葉が出てきたけど……よく分からなかった……。まあ、教えてくれるということだから少なくとも色々教えてくれるに違いない。
それにしても……家族が心配だなあ。
あと学校の友達とかも。一応これでも私、高校生だし。
まあいつかは帰れるか……。
それまで生きる手段を見つけなくては!